拡張見せあいっこがスタート
そして、本日のメインである拡張見せあいっこがスタートした。当日、紹介された拡張機能は、全部で8個であった。残念ながら紙数の関係もあり、詳しくは紹介できない(機会があれば、別の形で取り上げてみたい)が、作者の方とAMOを紹介したい。
トップバッターは、ブライアン氏によるRikaichampだ。
表示された日本語の意味や英訳を表示してくれるアドオンである。かなり以前からある拡張機能であるが、WebExtensionsで動作するようにポーティングをしたとのことである。AMOは、以下の通り。
続いて、Gomita氏が、2つの機能拡張を披露した。
最初は、FoxAge5chである。サイドバーで5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)のお気に入りスレッドの管理する。そして、更新チェックを行う。
もう1つは、Visual Tabsである。サイドバーにタブのサムネイルを表示する。開発中、ちょっとうざいので、シンプルな表示にしたりと、検討を重ねた。3つの表示モード搭載することで、「Visual」らしい機能拡張となっている。
次は、あまの氏による、艦これタイマーXである。
オンラインゲームの艦これ用の機能拡張である。艦これにおいて、遠征で資源管理を行うが、その作業がかなり面倒となる。そこで、通信しながらタイマー管理を行う。ほかにも、各種情報を表示させることができる。
次は、kataho氏による、Yet Another Smooth Scrolling WEである。
マウスのホィールのスクロール速度に不満があったことから作成された機能拡張である。開発のポイントになったのは、移動させる内容(iframe内部など)をどうやって判別するかがポイントとのことだ。
次は、shundroid氏による、lesser-dogである。
Webページにとってスクロールは、重要な意味を持つ。そのことをあらためて認識させてくれる機能拡張である。たった3時間で開発したというが、実際のデモでは会場をおおいに盛り上げてくれた。ページの右に表示されるオブジェクトがなんともユニークであった。
次は、さねゆき氏による、LinkPlacesである。
サイドバーに、Unsorted Bookmarksフォルダを一時リンクとしてに表示する。ほぼ同じことは、FirefoxのPocketを使えば可能である。しかし、PocketのUIが好きになれず、自分用に作成したとのことである。
次は、Ryo Oshima氏による、FACEである。
顔をWebページに乗せる機能拡張である。衣類のショッピングサイトなどで、シャツや上着を選ぶ際に、自分が着たらどうなるか。非常にシンプルな機能であるが、会場では大爆笑であった。自身も、最終バーゲンで、きわどい色しか残っていないときに、どれを買うべきかの判断に役立ったと語っていた
最後は、kumamoto氏による、bebopである。
emacs helmの操作感が好きで、それをブラウザで実行できないか。それを目指して開発した機能拡張である。操作的には、キーボードからブックマークや履歴を選択してまとめて削除するといったことができる。
発表では、開発のきっかけやどんな点が難しかったといったことが語られていた。やはり、XULからWebExtensionsに移行して、なくなってしまった機能をいかに実現するかが苦労談として紹介されることが多かった。しかし、先人によるライブラリの活用などで、省力化できたことにも注目したい。参加者からは、他の手法や対応状況の変化なども紹介されたりと、互いを高めあうようなやりとりも行われた。
実用的なものもあれば、お遊び的なものありと、実に多様な拡張機能が紹介された。それが、Firefoxの拡張機能のらしさでもあるだろう。見ていて非常に楽しかった。また、本稿では紹介できなかったが、開発秘話的な部分も聞いていてなるほどと感じさせるものが少なくなかった。使い方も紹介できなかったが、AMOで公開されているので、興味を持ったのであれば、ぜひ、試してみていただきたい。