ZenFone 5のリアカメラは、1,200万画素センサー採用の標準レンズと、800万画素センサー採用の120度広角レンズのデュアルレンズ構成です。120度の広角レンズでは、これまでのスマートフォンにはできなかったような広範囲な撮影が可能で、風景写真や大人数での記念写真などの撮影はかなり便利に活用できると感じました。なお、レンズはカメラアプリのボタンで瞬時に切り替えが可能です。
そして、ZenFone 5シリーズのカメラ機能の特徴となるのがAI機能を駆使した各種機能です。まず、「AI Camera」機能では、被写体を認識して自動的に撮影モードが設定されるというものです。
フードやスカイ、サンセット、フラワーなど、16種類のシーンを認識して、それぞれに最適なモードが選択されます。最近のスマートフォンで広く採用されている機能ですが、実際に食べ物や花などに向けると小気味よくシーンが切り替わる様子が確認できました。
そして「AI Photo Learning」という機能もあります。この機能では、撮影時に利用者がどういったエフェクトを利用して撮影いるのかを学習して、利用者の好みを反映したエフェクトを自動的に設定してくれるというものです。この機能に関しては、使い込むほどに学習精度が高まるものなので、今回は実際の効果は確認できませんでしたが、うまく使いこなせれば、自分専用のカメラに進化する機能となるでしょう。
ZenFone 5ではCPUのクロックアップ機能「AI Boost」を用意
ZenFone 5シリーズでは、全部で6種類のAI機能を搭載するという点が大きな特徴となっていますが、その中で特にASUSらしいと言えるのが、ZenFone 5に搭載されている「AI Boost」機能でしょう。
もともとASUS製のマザーボードでは、以前より「AI Suite」などのユーティリティを用意して、OS上から簡単にCPUなどのクロックを制御する機能が用意されています。今回ZenFone 5に搭載されたAI Boostは、それにかなり近いものと言っていいでしょう。具体的には、AI BoostをオンにするとCPUの動作クロックが高められて、より高い性能が発揮されるようになる機能です。
AI Boostは、設定パネルに用意されているアイコンをタップすることで有効化できます。今回は、短時間の利用でしたので、AI Boostの効果や、それによる本体の発熱、バッテリーの減り具合などは確認できませんでしたが、発表会ではAI BoostによってCPU処理能力が12.72%高まると紹介されましたので、ここぞというところでより高いパワーを発揮させたいという場面で、有効に利用できそうです。
ちなみに、このAI BoostはZenFone 5でのみ利用可能で、上位モデルのZenFone 5Zには搭載されるかどうか現時点で未定です。