続いてクラーク氏が紹介したのは、今回発表された新製品の中で目玉とも言えるNVMe対応でマシンラーニング機能を搭載した、新たなPOWERブランドの冠をつけたストレージ「Power MAX」だ。

  • クラーク氏はDell EMC ストレージ担当 Senior Vice President Bob DeCrescenzo氏(左)と「Power MAX」を紹介。Bob DeCrescenzo氏が持つのは、アクセラレーションI/Oモジュール

「企業はデータから早く結果を導き出す必要があるが、多くの企業が将来の新しい技術に対応していないレガシーなハードウェアを使っている。将来のモダンデータセンターでは、NVMeをEnd to Endで使うべきだ」(ジェフ・クラーク氏)

Power MAXはミッションクリティカル、リアルタイムアプリケーションのために一から作ったもので、OSもNVMe用に作ったという。インテル Xeonプロセッサを搭載し、インラインの圧縮と重複排除をハードウェアによるアクセラレーションI/Oモジュールによって行う。転送速度は150GB/sで、リアルタイムのマシンラーニングエンジンを搭載する。このエンジンでは、毎秒4000万のデータを分析することで、予測分析やパターン認識ができるという。

  • マシンラーニングエンジン

同社によれば、I/Oの90%は10%のデータによって発生するということで、その10%のデータをどこに置くべきかという最適化を行う。SCM(Storage Class Memory)やNVMe over Fabricの対応は今後になるが(現在はReady状態)、SCM対応後は、ホットデータをSCMに置くことで、さらにレスポンス向上が見込めるという。

発表された「Power MAX」は、「Power MAX 2000」および「Power MAX 8000」で、「Power MAX 8000」は、1000万IOPS(今後対応)で、容量は4PBまで拡張可能。一方の「Power MAX 2000」は、170万IOPS(今後対応)で、容量は1PBまで拡張可能。

  • 展示会場の「Power MAX 8000」

クラーク氏は、「世界最速の次世代のモダンデータセンターのためのストレージだ。NVMeに対応することが、将来にわたる投資の保護になる」と語った。