ティアックは4月28日、東京・中野サンプラザにて開催された「春のヘッドフォン祭2018」にて、同社が正規輸入代理店となっているドイツ・beyerdynamic社の新製品発表会を開催しました。
この発表会では、1924年から続くドイツの老舗ヘッドホンメーカー、beyerdynamicから、テスラテクノロジーを搭載したBluetoothワイヤレスヘッドホンの新製品「Amiron wireless JP」が、国内向けに初披露されました。発売は2018年夏ごろを予定しており、価格は699ユーロ(海外)が目安となる模様です。
テスラテクノロジーとは、強力な磁力を利用して、ヘッドホンやイヤホンのワイドダイナミックレンジ、歪みの減少、豊かな空間表現などを生み出す技術です。今回のAmiron wireless JPは、ホームリスニングに最適化されたテスラドライバー搭載した開放型ヘッドホン「AMIRON HOME」のワイヤレス版となる、ユーザー待望の最新モデル。
密閉型に変更となりましたが、サウンドの高い解像度や広い音場、心地よい装着感、機能的かつ美しいデザインは継承されています。発売中のオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「Aventho wireless JP」と同様に、聴く人の耳に最適化した音を届けるサウンドパーソナライゼーション機能「MIY(Make it yours)」も搭載です。
本体右側のイヤーカップは大型のタッチパッドとなっており、スマートフォンのコントロールが行えます(専用アプリから感度調整)。Bluetoothはバージョン4.2で、Qualcomm aptX HDコーデックに対応しており、有線接続とほぼ同等といえる高品質なサウンドで音楽を楽しめます。aptX・aptX LL、AAC、SBCといったコーデックもサポート。
なお、有線接続時にはハイレゾ再生に対応します(再生周波数帯域5Hz~40kHz、インピーダンスは32Ω)。連続再生時間は約30時間、操作音声ガイド機能やマイクも内蔵しています。
個人の耳を測定?
Amiron wireless JPでは、独Mimi Hearing Technologies社と共同開発した「MIY」(Make it Yours)というスマートフォン用アプリを組み合わせ、個人の聴力を測定・分析し、各ユーザーに最適なサウンドプロファイルを生成します。
そのプロファイルデータをAmiron wireless JPに転送することで、ユーザーの耳に負担の少ない安全かつバランスの取れたサウンドを実現します。ユーザーは、年齢を入力し、周波数帯別の最小可聴値を測定するための聴覚テスト(片耳約3分、合計約6分間)を行うだけです。その効き具合も、アプリ側から調整できます。
Bluetooth接続時には、ユーザーのリスニング状況、特に使用時間や音量を計測するTracking機能も備えています。ユーザーに対して、リアルタイムの使用状況や耳への負荷状態を通知してくれます。
ちなみに、2017年11月に発表されているインイヤー型Bluetoothワイヤレスイヤホン「XELENTO WIRELESS JP」について、アナウンスがありました。現在のところ、発売日が未定のままですが、「2018年内の発売を目指して検討中」とのこと。ぜひ早い時期の国内発売を期待したいところです。