Googleは4月6日、「Google Developers Japan: Gboard 物理手書きバージョンの舞台裏」において、エイプリルフールである4月1日に発表した「Gboard 物理手書きバージョン」をどのようにして開発したかについて説明した。このシステムには機械学習が使われており、記事では「機械学習モデルの構築」「ハードウェアでの推論」「ブラウザでの推論」について説明している。

「Gboard 物理手書きバージョン」はキーボードをトラックパッドのようなデバイスと見立て、キーボードの上で文字を描くように指を動かしてキーストロークを行うことで文字入力を行うというもの。入力されたキーの順序や時間などから機械学習技術によって文字を判別している。

  • Gboard 物理手書きバージョンを使って「まいなひ」と入力したサンプル。濁点は入力できない。使用したキーボードはHappy Hacking Keyboard Professional2

    Gboard 物理手書きバージョンを使って「まいなひ」と入力したサンプル。濁点は入力できない。使用したキーボードはHappy Hacking Keyboard Professional2

4月1日に公開された記事にはジョークも含まれているが、開発されたシステム自体は本物で、機械学習によって得られたデータを使って入力された文字を判別している。

  • Gboard 物理手書きバージョンシステム概要図: - 資料: Google提供

    Gboard 物理手書きバージョンシステム概要図: - 資料: Google

  • 学習データ収集のためのインターフェース - 資料: Google提供

    学習データ収集のためのインターフェース - 資料: Google

「Google Developers Japan: Gboard 物理手書きバージョンの舞台裏」では、入力されるデータをどのように整理し、効果的に利用できるようにどのような形式にしたのかがまとまっており参考になる。

機械学習は注目を集めているが、モデル化などを含めて対応できる技術者の不足が指摘されている。Googleから公開された記事は、機械学習技術を利用するため学習素材としても興味深い。