フードコートに進出する意義は?

スシローの出店数は3月19日時点で489店舗。そのほとんどが郊外型店舗だ。490店舗目となるスシローコノミだが、現時点では2号店、3号店と矢継ぎ早に出店する予定はなく、顧客の傾向などをじっくり調査していくという(ただし、多店舗化自体は検討しているとのこと)。

スシローは毎年30〜40店舗を展開しており、今後もその方針は変わらないというが、郊外型店舗用の良好な立地はライバル店やコンビニ、ファミレスなどとの競争にさらされて、年々獲得が難しくなっている。昨年から展開中の都心型店舗や、スシローコノミのようなフードコート型店舗は、多様化するニーズに応えるとともに、郊外店に並ぶ柱として、着実に育てていきたいのだろう。

また、スシローコノミはフードコートでのイートインだけでなく、持ち帰り用のパック販売も行うが、イートインのみ、あるいは持ち帰り部分だけの出店というバリエーションについても考慮しているという。また出店先についても、郊外型ショッピングセンターだけでなく、駅前・駅ナカの商業施設などが視野に入っているという。

  • 例えば駅ナカに持ち帰りコーナーのみの出店もあり得るとのこと。このサイズでの展開が可能となると、スーパーなどのテナントに入り、持ち帰り寿司店との競合も考えられるだろうか

個人的にはサイドメニューの麺類をやめて海鮮丼などにしたほうが、より「寿司屋らしさ」を打ち出せると思うが、このあたりは今後、メニュー改変などを経て変わっていくだろう。未知数な部分が非常に多いだけに、今後どのようなデータが集められ、どのように進化していくのかが大変興味深い。