ステージの内容がとても充実しているのもニコンブースの特徴です。コーポレートカラーのイエローとブラックをイメージした2つステージがブースの両端にあり、写真家や同社のエンジニアなどが登壇。どちらのステージも興味深い内容で、終日多くの来場者でにぎやかでした。

  • イエローステージの様子。登壇しているのは写真家の山口規子氏(右)

  • ブラックステージの様子。登壇しているのは写真家の阿部秀之氏だ

「Nシアター」と銘打ったコーナーでは、著名写真家の撮影の様子を動画で上映していました。4~5分程度の短編の動画でしたが、多くの来場者が引き寄せられるようにシアターに入っていく姿が見られました。このシアターでは、D850で撮影した画像から作ったタイムラプスムービーも上映。大型の高精細ディスプレイで上映される動画は、いずれもリアルかつ超高精細で、D850の表現の可能性を余すところなく確認できたと思います。

  • D850で撮影した動画を大型の高精細ディスプレイで見られたNシアター。迫力ある映像が楽しめた

ニコンといえば、純正のバッグやアクセサリーが充実していることで知られていますが、ブース内にはそれらが展示され、来場者は自由に試すことができました。実際、バッグなどは現物を見ないと大きさやポケットの位置が分からないことが多いので、ユーザーにとって有用な展示だと感じます。人気の高性能フィルター「アルクレスト」も同じコーナーに展示されていました。

  • ニコンの契約写真家が、撮影で使用したカメラや交換レンズのほか、バッグやウェアなど展示したコーナーも用意

  • ニコン純正の高性能保護フィルター「アルクレスト」のコーナー

ニコンは、アメリカのNASAをはじめとする宇宙開発事業に長年関わっていることでも知られていますが、ブースでは国際宇宙ステーションで使用されたスペースカメラを特別に展示していました。ふだん、直接見ることができないスペースカメラゆえに、貴重な機会だと思いました。

  • 歴代のスペースカメラが並ぶコーナー。古くから宇宙開発に協力してきたニコンならではの展示だ

レンズ交換式カメラの主軸が各社ともミラーレス一眼に移行していくなか、デジタル一眼レフで勝負をかけているのは老舗のカメラメーカーらしいところといえます。このCP+2018に合わせて発表した新しいカメラやレンズはありませんでしたが、それでも多くの来場者が集まるのは、ニコンブランドと一眼レフの魅力の高さによるものだと感じました。

  • ギャラリーコーナー。プロの写真家がD850などで撮影した作品が展示されていた

(写真・文/大浦タケシ)