大和ハウス工業は、電力会社からの買電によらない再生可能エネルギーによる電力自給自足オフィスの実証実験を26日より佐賀県の「大和ハウス佐賀ビル」で開始することを発表した。同社によると日本初の試みになるという。

年間の1次エネルギー消費量が概ね(net)でゼロとなる建築物を目指すZEB。2020年までには新築公共建築物、2030年までには新築建築物の平均での実現をめざすことが経済産業省のWebページにはロードマップが掲げてある。

「大和ハウス佐賀ビル」(同社資料より)

「大和ハウス佐賀ビル」(同社資料より)

26日に竣工した「大和ハウス佐賀ビル」は延床面積2,444.57平方メートル、地上2階建。経済産業省実施の平成29年度ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業に採択されているビルは、太陽光発電やリチウムイオン蓄電池、年間を通して約15℃の井水や太陽熱を利用したハイブリッド空調システムなどを活用、約100名が電力自立システムを備えたオフィスで働けるようになる。

同社グループでは、2016年4月に「ロイヤルホームセンター津島店」(愛知県津島市)において、1万平方メートル超の大規模店舗で日本初となるZEBを実現しており、今回は引き続き日本初の電力自給自足オフィスの実証実験を開始したことになる。同社では、大和ハウス佐賀ビルで得られた成果の自社施設への水平展開、またショールームとしての活用や環境配慮型施設の提案・普及を加速させたいとしている。