前回は、ウィメンズヘルスクリニック東京の浜中聡子医学博士に話をうかがった。このクリニックで診察やカウンセリングを受け、自分の身体やメンタルの状況をチェックする。

その情報をもとに、食事や運動のメニューを決め、宮崎県にあるシーガイアで3泊4日の滞在型医療プログラムを体験するのが、アンファーが提供する「ハッピーエイジング・ドック」の概要だ。このハッピーエイジング・ドックのプログラムについて、簡易的に体験してきた。

なぜ簡易的かというと本来は3泊4日の滞在となるが、取材ということもあり、特にお願いして1泊2日の日程にしていただいた。短い期間ではあったが、非常に内容の濃いプログラムであることを、体で感じてきた。

まず初日について。初日に行ったアクティビティは、セグウェイと乗馬だ。実は筆者は両方とも体験したことがない。セグウェイは機械だが、乗馬は生きている動物が相手。乗馬に関しては多少不安があったのだが、体験してみるといろいろと発見があった。

では、レポートに移ろう。セグウェイは2000年頃に登場し、当時は「情報インフラを変革したインターネットのように、移動手段を革新する発明」といったニュアンスで騒がれた。テレビなどの報道をみる限り、本当に「それほどスゴイものなのかな?」という、懐疑的な感想を持ったことを憶えている。そして、いつのまにか記憶から消えていた。

セグウェイの楽しさを体感

体幹や足裏感覚のトレーニングになるセグウェイ

それからおよそ18年後、いよいよハッピーエイジング・ドックによってセグウェイに乗れる機会を得た。おそるおそるセグウェイを走行させてみたが、およそ10秒後には「楽しい」という感覚に変わった。操縦する楽しみというのもあるが、走行ルートはシーガイア周辺に広がる約700ヘクタールもの黒松林が中心だ。景観の良さが、より一層、セグウェイの楽しみを高めてくれる。

ちなみに、松林からはリラックス効果があるとされている「フィトンチッド」が放たれているそうだ。昔から国立病院などが森林に囲まれた場所にあるのはこのためだといわれ、「森林浴」という概念もこの成分が関わっているとされる。

ちなみにセグウェイは道路交通法により公道は走行できない。近年、高齢者による自動車事故が増えている背景もあって、セグウェイのようなパーソナルモビリティが公道を走行できる見通しはほとんどない。だが、黒松林のうち、約300ヘクタールがシーガイアの敷地だ。リゾートエリアならば、公道を走行できないセグウェイでも、乗り回せるというワケだ。