米Googleは同社が提供するWebブラウザ「Chrome」で、広告としての品質基準を満たさない迷惑広告をフィルターする仕組みの運用を2月15日から開始する。それに備えて、14日に広告フィルタリングの概要を公表した。

広告フィルターは、オンライン広告の改善を目的とした業界団体「Coalition for Better Ads」の広告品質基準「Better Ads Standards」に基づいて実施する。Coalition for Better Adsは、Webユーザーに不快感を与える広告を排除し、Webユーザーから受け入れられる広告環境を確立しようとしている。

Better Ads Standards (2月14日時点)では、デスクトップ環境における迷惑な広告体験として「ポップアップ」「音声を伴う自動ビデオ再生」「カウントダウンによる広告表示の強制」「大きな広告の常駐」の4種類を挙げている。モバイルではそれらに「コンテンツの30%以上のサイズ」「フラッシュするアニメーション広告」「コンテンツへのアクセスを一時的にブロックする広告」「フルスクリーンのスクロールオーバー」を加えた8種類を指定してる。

Googleは、Webサイトからいくつかのページを集めてBetter Ads Standardsに照らし合わせ、違反数によって「失格」「警告」「合格」に分類する。失格の状態が30日間を超えたら、そのサイトの広告表示をChromeでフィルターする。サイトレビューの結果は、すぐにサイト側に報告。サイト側は問題点を修正した上で再レビューを申請し、失格を解消できれば、広告ブロックを避けられる。

広告がフィルターされると、Chromeはデスクトップ版ならアドレスバーの通知で、Android版では画面下部に表示するインフォバーでChromeユーザーに知らせる。ユーザーが、そのサイトで広告を表示したい場合、ユーザーは通知から「詳細」画面を開いて、そのサイトの広告表示を許可するように設定できる。