『アイドルマスターミリオンライブ!』のCD「MILLION THE@TER GENERATION 02」と「M@STER SPARKLE 04」の発売記念イベントが2017年12月29日、神奈川・横浜ベイホールにて開催された。出演者はジュリア役の愛美、所 恵美役の藤井ゆきよ、野々原茜役の小笠原早紀、矢吹可奈役の木戸衣吹、ロコ役の中村温姫。本イベントは昼夜2回行われ、今回は夜の部をレポートする。

  • 「MILLION THE@TER GENERATION 02」「M@STER SPARKLE 04」の発売記念イベント

「MILLION THE@TER GENERATION 02」はアプリゲーム『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』内での「フェアリー属性」によるキャラクターたちで構成されたユニット曲を収録しているCD。「MILLION LIVE! M@STER SPARKLE」は各アイドルたちのソロ曲を収録しているCDシリーズとなっている。

イベントは、まず各々の自己紹介からスタートしていく。その途中、木戸に寄せられた「かわいー」というファンの声に反応してしまう小笠原。自らのかわいさをこれでもかとアピールする野々原茜を演じているからこそ起きた微笑ましい出来事だった。

最初はトークコーナーから始まり、「MILLION THE@TER GENERATION 02」の楽曲「FairyTaleじゃいられない」について語っていく。愛美が「今回はじめて属性ごとのテーマ曲ができて、その第一弾なので勢いのある曲」と紹介。続けて、藤井が「この中に放り込まれた私の気持ち! この面子的に架け橋的に置かれている」と自虐すると、木戸が「ぜんぜん! 格好いいですよ!」と流れるようにフォローを入れる。

木戸自身もかなり本楽曲を気に入っているようで、藤井の真似をしながら楽屋で歌っていることが暴露されるシーンも。

  • 愛美

次は「MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 04」に収録されているソロ曲について解説していく。先陣を切ったのは、CDの1トラック目「AIKANE?」を歌う小笠原。「もう、茜ちゃん全開の曲で、(茜ちゃん)そのものが全力で来た、と感動しました。振り付けもすごいんですよ! 振り付けの先生が、歴代の茜ちゃんのカードを見て、取り入れてくださったんです」と熱弁する。

中村は「ART NEEDS HEART BEATS」を歌うロコに対し、「ロコが協調性を持ちました。みんなと作るアートが楽しいということに気付いたんです」と、キャラクターの変化について語る。「(歌詞が)カタカナだらけでわからない」と言う藤井には中村も同意。毎回、辞書を引き、歌詞の意味を調べながら歌っていると裏側を見せた。

「あめにうたおう♪」に対して木戸は、「すごく可奈ちゃんらしい曲です。最後に、片手を横に大きく動かす振り付けがあるんですけど、そこで歌ってください。歌詞がわからないよって人はニコニコしながら観てくれればうれしいな」と曲の楽しみ方を説明していった。

  • 藤井ゆきよ

その後、本イベントには参加していない上田麗奈演じる高坂海美のソロ曲「スポーツ! スポーツ! スポーツ!」にも少し触れ、藤井が「筋肉の歌」、中村が「(海美のソロ曲)『ココロエクササイズ』かと思った」とコメントを残した。

2017年10月に行われた「THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!!」で「ココロエクササイズ」をカバーした3人のうちのふたりが本楽曲に言及したことで、最後のひとりであり、今回のイベントは欠席となった最上静香役の田所あずさの話題に。藤井が見えない田所をなでながら「ありがサンキュー」(「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!」のラストで田所が残した伝説のセリフ)を繰り出し、会場を盛り上げた。

続いてのコーナーは、劇場の外でのアイドルたちの様子を想像する「アイドルマスター ミリオンライブ! アウトオブシアターデイズ」。「どこで」「なにを」「アイドル名」が書かれた3つのボックスから、それぞれ1枚を引き、出てきたお題に対して、指定されたアイドルがアドリブで答えていくという恐怖のコーナーだ。

最初に選ばれたのは「ファミレスで、ギターを弾きながら、ロコが」というシチュエーション。さっそくの無茶振りに対して中村は、ファミレス大好きな恵美を召喚。いやいやながら舞台に躍り出た藤井も「まずはドリンクバーを頼みな、あとはジュリアがやってくれる」と被害を広げていく。愛美がひとこと「(胸を指差し)音楽はここで引くんだ」とアドバイスをすると、中村は自身のソロ曲にかけ「ハートビーツですね!」と満面の笑みで答える。うまく落ちを作ることができたが、「すごいけど、このやろうって気持ち!」と巻き込まれた藤井。

  • 小笠原早紀

全員が大事故を起こしかねないと会場中が理解したところで次のお題は「ジャングルのなかで、爆笑ものまねをしながら、ジュリアが」。愛美は倖田來未のものまねをしながら悩み相談をすることになり、悩みがある人を探すも、全員が逃げていく。木戸を捕まえ「晩御飯何を食べようか」という悩みに対し、「大事なのは考えることじゃなくて感じること」とアドバイスする愛美。木戸はジャングルに居た芋虫を食べ、そのまずさに吐いてしまうという力技で乗り切った

その後も「UFOの中で、絵を描きながら、野々原茜が」、「みなとみらいで、女子会しながら、矢吹可奈が」、「スキー場で、号泣しながら、所恵美が」というお題が作られていき、ステージの上はまさに死屍累々といった様子に。

疲れきったあとは「2017年を振り返る」と称し、『ミリオンライブ』の思い出を語っていく。武道館での公演を2回、アニメロサマーライブ出演、「MILLION THE@TER GENERATION 01 Brand New Theater!」がゴールドディスク認定されたことなど、話は尽きないが、やはり最大の話題はメンバーがふたり増えたこと。ライブなどですでに爪痕を残しまくりな白石 紬役の南 早紀はもちろん、桜守歌織役の香里有佐の話で盛り上がる。藤井は「すーじー(豊川風花役の末柄里恵)ですら最近、真顔芸を覚えたからね。香里ちゃんがいつまで清いままでいるのか楽しみ」と期待を寄せた。

  • 木戸衣吹

そしてお待ちかね、ライブコーナーのトップバッターを務めるのは小笠原。「プロちゃん、盛り上がる準備はできてますかー。今年最後の『ミリオン』のライブだよ、もっと声だして!」と盛り上げていく。「AIKANE?」はまさに野々原茜そのものといった楽曲で、演歌、ラップ、ワルツと転調に次ぐ転調、自分の名前をこれでもかと連呼、曲中にあいうえお作文……と茜らしさが満開。会場に響き渡る「うざかわいいー」コールがなんとも心地よいのだ。小笠原も楽曲に対し必死で食らいついていく。

完全に暖まった会場で次に披露されるのは中村が歌う「ART NEEDS HEART BEATS」。これまでのソロ曲「IMPRESSION→LOCOMOTION!」、「STEREOPHONIC ISOTONIC」と同じくロコ語(日本語を英単語に変換)たっぷりの楽曲となっている。おなじみになりつつある、曲途中の早口言葉も、中村は無理なくこなす。

次は木戸が歌う「あめにうたおう♪」。「歌が好き」「歌うのが楽しい」という自らの気持ちを表現した歌。先ほど木戸が語ったように、「みんなも歌ってー」と会場全体で歌っていく。"楽しい気持ち世界中響かせちゃおう"の歌詞通り、全員で歌えばきっと楽しい、そんな感情があふれているのを感じたワンシーンだった。

  • 中村温姫

ユニット曲「FairyTaleじゃいられない」を歌ったのは愛美と藤井。ふだんは5人で歌う楽曲だが、人数の少なさを感じさせないほどにクールで、力強さを感じさせてくれた。曲が終わると5人が登場し、MCをはさみ、「Brand New Theater!」を2017年最後の曲として締めくくることに。この楽曲で2017年有終の美を飾る……と思いきや、楽曲が始まる直前に愛美の衣装であるガーターベルトが外れてしまい、ほかのメンバーが人垣を作りながら衣装を直そうとするも、舞台袖に引っ込み……、それを待っているほかのメンバーはステージ上で回り出すといったハプニングが。

「Brand New Theater!」を聴きながら、この「わちゃわちゃ感」こそが『ミリオンライブ』なのだな、と思わずにはいられない。そしてラストのMCは藤井の提案により、プロデューサー(観客)たちと一緒に「ありがサンキュー」で締めくくろうというもの。これは、会場に来られなかった田所の想いも込めてのものだったのかもしれない。

そうして、2017年最後の『ミリオンライブ!』は「ありがサンキュー」で幕を下ろしたのだった。