接続、設定は簡単で、MRヘッドセット直付けのケーブルを、PC本体につなぐだけで完了。このお手軽さは特筆に値する。HTCの「Vive」など、先行するVRヘッドセットは、駆動に必要なPCスペックが高かったり、ヘッドセット自体の設定も複雑だったりする。このため二の足を踏むユーザーにとってもAH-MR/B3の手軽さは魅力的なはずだ。
頭に馴染む415gのMRヘッドセット
FMVHDS1は、MRヘッドセットと2個のモーションコントローラ(以下、VRコントローラ)で構成される。単体でも販売しており、価格は11月29日付けの富士通通販サイトで税込57,024円。
MRヘッドセットは約415gでそれほど重たく感じない。ヘッドバンドでしっかり固定すれば、素早く首を左右に振った程度で落ちてくることはない。現実空間の周囲は見えなくなるので、PCやVRコントローラーはあらかじめ手の届く位置に置いておくべきだ。
VRコントローラーの位置はヘッドセットで正確にトラッキングでき、画面内にCGで表示されるので、見失わないように……と手に持ったままMRヘッドセットを装着する必要はない。また、立って操作しても良いが、三半規管に負担の掛かるコンテンツがあるかもしれないので(いわゆる"VR酔い")、慣れないうちは椅子などに座って使ったほうが良さそうだ。
MRヘッドセットは、2.89型ディスプレイを2枚搭載。解像度は右眼用と左眼用でそれぞれ1,440×1,440ドットで、両眼では2,880×1,440ドットとして見える。視野角とリフレッシュレートは90°および60Hz。Windows Mixed Reality Ultra相当のPCに接続した場合は100°以上、90Hzとなる。加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、トラッキングカメラを搭載。USB3.0、HDMI入力端子、ヘッドホンマイクコンボジャクを備える。サイズはW182×D290×H138mm(ヘッドバンド込み)、重量は約415g(ケーブル含まず)。
MRコントローラは、右手用と左手用が1個ずつとなり、通信機能はBluetooth v4.0を使用。ペアリングボタンを搭載する。操作ボタンはWindows、メニュー、サムスティック、トリガー、グラブ、タッチバッドなどを、左右のそれぞれに配置している。電源は単3形乾電池×4。サイズはW119×D153×H119mm(ストラップ含まず)、重量は約135g/個(電池・ストラップ含まず)