セブン銀行は10月23日に記者会見を開催し、LINE PayとATM利用提携を開始したことを発表した。

LINE Payはコミュニケーションアプリ「LINE」内で提供されているモバイル送金・決済サービス。今回の提携により、LINE Payの発行するカードもしくはスマートフォン(スマホ)のLINEアプリを使って、全国に2万3000台以上あるセブン銀行のATMで24時間365日、LINE Payアカウントへの入金(チャージ)・出金を行うことができるようになる。

入金・出金それぞれ最低利用金額は1000円~。入金はアカウントごとに設定された上限まで可能で、出金の上限は1万円/日まで。また、出金時には216円/回の利用手数料がかかる。サービス開始時点では、出金はLINE Payカードのみ利用可能で、スマホアプリを利用した出金は11月以降順次利用可能になる予定だ。

提携を記念したLINE PayイメージのラッピングATM(セブン銀行 新宿歌舞伎町ATMコーナー)

スマホアプリからアカウントへ入金する場合、LINE Payの利用開始手続き後、「LINE」アプリから「LINE Pay」のページを開く。残高が記載されている画面が表示されるので、残高の横にある「+」マークをタップし、一覧の中から「セブン銀行ATM」を選択。手続き方法を説明した画面が表示され、「次へ」のボタンを押すとコードリーダーが起動する。

スマホアプリの残高画面

入金先選択画面

次に、ATM画面上の「スマートフォン 出金・入金」を押すと、QRコードが表示されるので、先ほどスマホで起動させたリーダーで読み取る。スマホに表示された4桁の企業コードをATMに入力して、紙幣をATMに投入して手続き完了だ。入金が終わるとすぐに、即時にスマホ画面上の残高が入金後の金額に更新されていた。

QRコードを読み取っている様子

スマホに企業コードが表示される

企業コードを入力して入金すると残高に反映される

LINE Payカードを利用して出金する場合は、銀行口座の取引と同様に、カードを入れた後は表示される画面の指示に従って手続きを進めるだけ。こちらも入金時のように、出金手続き後すぐにアプリ上の残高が更新されていた。

ATMにカードを挿入

出金を選択

LINEで出金の通知が届く

出金分と手数料が差し引かれた状態の残高画面

セブン銀行 河田久尚氏

説明会において、セブン銀行 取締役常務執行役員 業務推進部長の河田久尚氏は、今回の提携について次のように述べた。

「ATMでできることは、どの銀行のATMもそこまで大きな違いはない。そこで、数年前からセブン銀行のATMでしかできないことを少しでも増やしていこうと、差別化の取り組みを始めた。その成果の1つとして、今回LINE PayとのATM連携が実現できたことをうれしく思う。便利さを実感してもらうためにも、まずはぜひ一度使ってみてほしい」

LINE Pay 舛田淳氏

また、LINE Pay 代表取締役社長の舛田淳氏は「今回の提携は、LINE Payを介してセブン銀行のATMで入出金ができるという非常にシンプルなものだが、これまでそういった取り組みはできていなかった。セブン銀行のATMと我々の保有しているLINE Payアカウント3000万口座をうまく結び付けて、今後の成長を続けていきたい。このアカウントはいかにさまざまなパートナーの皆さまに使っていただくことが大事だと考えており、ATMからスタートし、今後も新しい価値、新しいサービス、そして新しい体験を作っていきたい」と述べた。

なお、2017年11月1日~11月15日の間、キャンペーンとしてセブン銀行ATMでLINE Payのチャージをしたユーザーのうち、先着20万人に200円相当分のLINE Pay残高がプレゼントされる。