米Dellは8月28日 (現地時間)、Microsoftの複合現実技術「Windows Mixed Reality (WMR)」に対応したヘッドマウントディスプレイ「Dell Visor」を発表した。米国で数カ月中に発売になる予定で、価格はヘッドセット単体が349.99ドル、コントローラ「Dell Visor Controller」が99.99ドル。ヘッドセットとコントローラのキットが449.99ドルとなっている。

「Dell Visor」と「Dell Visor Controller」

Dell Visorは、Windows 10 PCに有線接続してWindows Mixed Realityを利用するためのヘッドマウントディスプレイだ。米国ではAcerとHPが開発者向けのWMR対応ヘッドマウントディスプレイをすでに販売しているが、Visorは一般消費者向けの製品である。

頭と顔に当たる部分にフィット感のよいクッションを採用、装着時に鼻や頬が圧迫されないバランスを考慮したデザインによって、長い時間でも快適に使用できるという。バンドは指でダイヤルを回しながら簡単に調整可能。ディスプレイ部分に接続するコードはバンドに沿って後頭部の方に導かれており、使用時にコードが邪魔にならない。ディスプレイ部分はフリップアップできるようになっている。

Windows Mixed Realityは、センサー類を増やさずにトラッキングできるようにデザインされている。VisorはInside Outトラッキングセンサーに対応、外部センサーを使わずにポジショントラッキングをサポートする。またコントローラのVisor Controllerもマーカーや位置検出用ユニットを使わずに、光学トラッキングとヘッドセットのセンサーを用いてユーザーの動きを正確にトラッキングする。

Visor Controllerは、サムスティック、タッチパッド、トリガー、ボタンを装備、振動フィードバックも利用することで、コントローラだけでヘッドセットをフルコントロールできる。

今年のホリデーシーズンに向けて、Dell以外にもAcer、Lenovo、HPなどが一般消費者向けのWindows Mixed Realityヘッドセットを発売する。国際コンシューマエレクトロニクスショー「IFA」(2017年は9月1日~6日開催)において、米Microsoftが9月1日に行うキーノートで、同社のパートナーが今年投入するWMRヘッドセットを紹介するという。