さてBlackBerry KEYoneのキーボードは感涙が止まらないほどの出来なのですが、標準日本語入力システム「BlackBerryキーボード」はその涙に血が混じりそうな仕上がりです。

BlackBerry KEYoneの物理QWERTYキーボードは、その表面でスワイプすると画面をスクロールしたり、カーソルを移動できる「Touch-Enabledキーボード」機能を搭載しているのですが、なぜか左にスワイプすると入力中の文字列が全削除される謎な仕様です。また日本語入力時にスペースを1回押すだけで先頭の変換候補が確定されたり、リターンを押すと変換候補が確定されると同時に改行まで入力されます。というわけで、日本語入力システムはサードパーティー製をインストールすることを全力でオススメします。

■BlackBerry KEYoneで使用可能な日本語入力システムとその挙動
「BlackBerryキーボード」(標準) ・キーボードスワイプで入力文字が削除されてしまう
・スペースで先頭の変換候補が確定される
・リターンで変換候補が確定され、なおかつ改行されてしまう
・日本語/英語は切り替え可能(Space長押し)
・変換候補は画面最下部に表示される
「ATOK」 ・キーボードスワイプが利用できない
・日本語/英語は切り替え可能(Alt+Space)
・変換候補は画面最下部に表示される
「Google日本語入力」 ・キーボードスワイプが利用できない
・日本語/英語を切り替えできない
・インライン変換可能。変換候補は画面下に縦に表示される
「Simeji」 ・キーボードスワイプが利用できない
・日本語/英語は切り替え可能(Shift+Space)
・変換候補が画面中央に表示される
「Wnn Keyboard Lab」 ・キーボードスワイプを利用できる(変換する区切りも変更できる)
・日本語/英語は切り替え可能(Shift+Space)
・変換候補がカーソルのすぐ下に表示される

一番のオススメは「Wnn Keyboard Lab」。変換効率は「ATOK」、「Google日本語入力」、「Simeji」などのほうがよいですが、キーボードスワイプを利用できるというのがとにかく便利です。ほかの日本語入力システムもアップデートでBlackBerry KEYoneに対応することを期待したいところですが、物理QWERTYキー端末は孤軍奮闘状態なので望みは薄いですね。もしBlackBerry KEYoneを購入したら、最初に「Wnn Keyboard Lab」をインストールしましょう。

なお、慶應義塾大学の増井俊之氏がBlackBerry KEYone用の日本語入力システム「Gyaim」を開発しています。現在のバージョンは0.0.3。今後の機能強化が楽しみです。

「Wnn Keyboard Lab」は変換候補がカーソルのすぐ下に表示されるので、入力中の文章から視線を大きく動かさなくて済む点も気に入っています