各サービスの気に入っているところ、不満なところ

Amazonプライム・ビデオ

音楽配信サービスの「Amazon Prime Music」や宅配特典などをまとめて年間3,900円(税込)で利用できるプライムサービスの一環であるため、月額325円(税込)のお手頃さをメリットに挙げる声が多かった。「宅配サービスや音楽配信もよく利用している」という回答も寄せられている。また、同サービス以外にも複数のVODサービスを平行利用している回答者も比較的多かった。Amazonではオリジナルの映像コンテンツ製作にも力を入れており、これが「わざわざプライム・ビデオを利用する意味」につながっているようだ。

反対に、不満に感じる点としては、オンデマンドで配信されている新作タイトルの充実ぶりに比べて、見放題のコンテンツが物足りないという声があった。Amazonでは4K映像コンテンツの配信にも力を入れているものの、画質への不満も寄せられていた。

Hulu

海外・国内ドラマが充実していることをHuluの魅力に挙げるユーザーが多く、今回のアンケートでもこれを満足している理由とする回答があった。国内のドラマやバラエティなど放送中の番組をチェックできる「見逃し配信」の人気も高いようだ。海外ドラマやニュース、ドキュメンタリー、一部のスポーツ番組などはリアルタイム配信を行っていることについても、魅力として受け止められている。なお、不満点として、モバイル端末などにコンテンツをダウンロードし、オフライン再生する機能がないことが挙げられた。

TSUTAYA Movie

TSUTAYAといえばリアル店舗でのレンタルBD/DVDの大手でもあるが、VODサービスの登場により「ディスクの返却が不要」になったことが満足という回答が寄せられた。不満点としては新作の見逃し配信をもっと充実させて欲しいという意見があった。

dTV

dTVは、国内のVODサービスの中でも特に人気邦画のスピンオフドラマなどオリジナルコンテンツの製作・配信に力を入れている。オリジナルコンテンツや、テレビで放送中のアニメの最新話がタイムリーに追加されるスピード感については評価が高いようだ。ドコモのモバイル向け映像配信サービスが母体であることから、キャリア決済に対応していたりスマホでの使い勝手がよいことに満足を感じるという意見もあった。

フジテレビオンデマンド

フジテレビが運営する映像配信には、放送中の最新番組を放送終了後から最大7日間は無料で楽しめる「プラスセブン」のサービスがあり、これが好評を博しているようだ。スポーツ系コンテンツのチェックに活用しているという回答も寄せられた。

U-NEXT

U-NEXTについては月額1,990円(税別)という利用料金について、「高い」「安い」という両方の意見が見られた。単純に他社の映像サービスに比べると割高に見えるかもしれないが、5万本を超える見放題コンテンツのほかに、電子書籍版の雑誌70誌以上が読み放題になり、オンデマンド配信コンテンツの視聴などに利用できるU-NEXTポイントのプレゼントが活用できることを考慮すれば「割安である」という回答もあった。

Netflix

Netflixについては、充実したオリジナルコンテンツや、4K配信も展開することから「映像の画質」に満足と答える向きがあった。不満を指摘する声の中には、コンテンツのカテゴリ区分が分かりづらい、あるいは検索の操作性を高めてほしいという指摘が見られた。

auビデオパス

auビデオパスについては、月額562円(税別)の利用料金がお手頃で満足しているという回答があった。一方で見放題コンテンツの更新頻度をもっと高めて欲しいという意見も寄せられている。

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VODサービスについては現状、テレビの地上波にないプログラムを補完しながら活用するユーザーが多いようだ。またHuluやフジテレビオンデマンドなど、見逃し配信をメニューに持つサービスも人気が高い。映画などはレンタルショップに足を運んでディスクをやり取りする手間がなくなったことをメリットとして感じているユーザーも多いようだ。

不満の声の中には、実際に使ってみると忙しくて映像を見られないことがあるため、サービスの利用継続を断念したという声もあった。モバイル視聴に対応するサービスの事業者は、スマホやタブレットで外出先でも視聴できることについて、周知に力を入れていく必要があるのかもしれない。

次回はアンケート結果を踏まえながら、いま人気のVODサービスの特徴をまとめてみたい。

調査時期: 2017年5月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女502名
調査方法: インターネットログイン式アンケート