Sansanは6月22日、名刺アプリ「Eight」の次期バージョン(iOS版アプリ、Android版アプリ、PC版)より、企業のコンテンツをEightのフィードで受信できる「企業ページ」をリリースすることを発表した。

企業ページを作成した企業は、広報・マーケティング・採用などの情報をユーザーに直接届けられるようになる。次期バージョンは6月末のリリースを予定している。

Eightは、2012年にサービスを開始したSansanの個人向け名刺アプリ。名刺情報を正確にデータベース化して、アプリで管理する機能が特長で、2015年に100万ユーザーを突破した。その後、「フィード」や「グループメッセージ」といったユーザーのコミュニケーションを促進する機能を提供した結果、現在では150万ユーザーを超えるビジネスパーソンが利用するサービスになったという。

「企業ページ」では、ユーザーが気になる企業のページをフォローすることで、広報・マーケティング・採用担当者が日々発信するコンテンツを、Eightのフィードで受信できるようになる。一方の企業は、新製品のリリース情報、メディア掲載情報、自社ブログや採用コンテンツなど、ビジネスにまつわるさまざまな情報を、フォロワーに届けることができる。

今回、先行企業として、日産自動車、岡村製作所、サイバーエージェント、サイボウズ、ランサーズなどの約10社が、機能リリースのタイミングに合わせて、いち早く利用開始を表明した。

また同日より、企業ページの有料オプションとして、Eightユーザーに採用担当者が直接スカウトメッセージを送れる、ダイレクトリクルーティング・サービス、「Eight Talent Solution」の提供を開始する。

Eightには、1年間に1億枚以上の名刺が取り込まれており、転職などによる名刺のアップデート情報は、1日あたり約500件近く蓄積されている。今回のオプションは、それらの情報をもとに、その会社に最適な転職候補者をリコメンドするもの。企業の採用担当者はわずかな工程で理想の人材にリーチすることができるという。

ユーザーは、転職エージェントなどの第三者からではなく、企業の担当者から直接スカウトメッセージが届き、アプリのメッセージで気軽に返信できる。3月から一部の先行利用企業で試験的に運営したところ、「多くの転職潜在層にリーチできるだけでなく、他のサービスと比べて候補者からのレスポンスが早かった」という声があったとした。