フィーチャーフォンの時代、アドレス情報のやり取りといえば「赤外線」だった。互いの赤外線ポートを向かい合わせにして所定の操作を行うと、相手から送信されてきたアドレス情報が電話帳に登録される、という流れだ。しかし、iPhoneに赤外線ポートはなく、Android端末でも対応していない機種が増えている。
iPhoneの場合、アドレス情報のやり取りは「AirDrop」がお勧めだ。相手も同じiOS端末(iPhone/iPad/iPod touch)でなければならないが、Wi-FiとBluetoothが有効な状態でAirDropをオンにするだけで準備は完了。同じiOSの『連絡先』アプリを使うということもあり、情報が抜け落ちたり予想外の項目に書き込まれたり、という赤外線時代に起こりがちだったトラブルもない。
アドレス情報を送る操作はかんたん、『連絡先』で対象とする人物の項目を開き、「連絡先を送信」をタップすればいい。すると画面下からメニューが現れ、そこにAirDropの項目を確認できるはず。近くにいてAirDropを受信可能な端末が一覧表示されるので、送りたい相手をタップすれば完了だ。もし相手が表示されていない場合には、AirDropをオンにするとき「すべての人」を選択するよう頼んでみよう。
送りたい相手が近くにいない場合、Android端末を利用している場合などAirDrop非対応機の場合は、「連絡先を送信」をタップして現れる画面で「メール」を選択してみよう。アドレス情報がvCardファイル(拡張子は「.vcf」)に書き出され、それが添付された状態で相手に送信される。相手がvCard対応アプリでそのファイルを開けば、アドレス情報として読み込まれることだろう。
なお、『連絡先』に複数のアドレス情報を一括送信する機能はない。たくさんのアドレス情報を1件づつ送信しては非効率すぎるため、ある程度の分量となる場合はパソコンのWEBブラウザで「icloud.com」にアクセスしよう。「連絡先」画面で複数の連絡先を選択(連続する項目はShiftキーを押しながらクリック)したあと、画面左下の歯車ボタンから「vCardを書き出す...」を選択すれば、複数のアドレス情報を持つvCardファイルが書き出されるはずだ。