ATOKや一太郎でもお馴染みのジャストシステム。5月10日から13日まで開催された日本最大級のIT見本市「Japan IT WEEK 春 2017」のクラウド コンピューティング EXPOには同社のBIツールやSFAツールたちも展示されていた。ジャストシステムが展示するクラウドサービスをのぞいてみた。

「ジャストシステム」ブース全景

ATOKや一太郎などでもお馴染みのジャストシステムは今回、オールインワンBIツール「Actionista!(アクショニスタ)」と成長型営業支援クラウドサービス「JUST.SFA(ジャスト エスエフエー)」のふたつを展示。ブースもそれぞれ2製品のイメージカラー、オレンジとグリーンで彩られそれぞれの製品をアピールしていた。

オレンジ色の「Actionista!」(左)とグリーンの「JUST.SFA」(右)

同社がプッシュする2つの製品「Actionista!」と「JUST.SFA」だが、オレンジ色の「Actionista!」は、"誰でも分析"を掲げるBIツール。Excelに限界感じてませんか?との公式サイトにキャッチがあるように、一般的には導入障壁が高く"高い"、"難しい"、"手間がかかる"イメージのBIをジャストシステムの長年のノウハウにより"誰でも使える"簡単なツールへと落とし込んでいる。Excelは、単純な表計算から数式を使った高度な演算まで幅の広い優れたツールだが、その分決してすべての機能が"カンタン"とは言えないだろう。

データを取り込む作業がなくともExcelやCSVファイルをドラッグ&ドロップするだけで用意された分析シナリオを選ぶという手軽さでダッシュボードを作成。個別の従業員、それぞれが本当に必要な分析を出して、業務に活かしていこうというコンセプトだ。担当者は、「BI導入を検討している人が多く、反響は大きかった」と語り、その理由として「ダッシュボードを簡単かつ、素早く作成できる、操作性のよさもポイントだが、一つのライセンスで複数人使用できる一企業一ライセンスを採用しているところがよかったのでは」と述べていた。

「Actionista!」の説明フリップ(左)と製品デモ(右)

もう一つの展示品が成長型営業支援クラウドサービス「JUST.SFA(ジャスト エスエフエー)」だ。同サービスは、SFA(Sales Force Automation)の基本的な機能である、売上情報、取引先情報、商談管理、プロセス管理、スケジュール管理機能などを備えるツールで「ヒト『が』あわせるSFAから、ヒト『に』あわせるSFAへ。」の製品キャッチコピーが表すようにこちらも使いやすさを訴求している。

ノンプログラミングでの高いカスタマイズ性が特長で、「パネル」と呼ばれる単位で機能を配置。それぞれが連動する1画面で把握できる。パネルには、売上状況/取引先情報/商談管理/案件一覧/プロセス管理/スケジュールなどがあるが、自分でカスタマイズして追加することも可能でプログラミングをせずに、使いたい機能を作り出せる。約20種類のパネルを組み合わせることでカスタマイズされたシステムを作成できるようになる。

「JUST.SFA」について、担当者は同製品の特長の使いやすさについて「デモを行うと、非常に見やすい、わかり安い、使いやすいと入場者の方から高い評価をいただいている」と製品への手ごたえを語ってくれた。また、「営業支援ツールとして自主的に利用してもらえることを重視した。中でもすっきりしたデザインによるデータの一覧性が高いことがポイント。案件一覧の進み具合、全体の把握、画面一つで一望できる」と自主的なカスタマイズで利用を促進できる点を挙げていた。どんなに高機能であっても、操作の難点や難解な指示で能動的な利用に向かえないということはよくある話。ソフトウェア開発35年の歴史を誇る同社が展示した2製品は、"誰もが使える"という重要な視点を持っていた。

「JUST.SFA」の説明フリップ(左)と製品デモ(右)