セールスフォース・ドットコムは2月20日、オムニチャネル対応機能として、2月13日から提供が開始された「Salesforce Service Cloud Spring'17」の新機能である「Salesforce LiveMessage」と目玉機能である「Einstein Supervisor」について説明するプレスセミナーを開催した。

Salesforce Service Cloudで提供するオムニチャネル対応機能

LiveMessageは、Service Cloud内で企業がSMS・MMSといったメッセージングアプリを介して、顧客とライブチャットが行える機能。すでに昨年の12月に発表され、機能は提供済みだが、Salesforce Service Cloud Spring'17では新たにFacebookメッセンジャーに対応した。また、今年の中頃には、LINEにも対応する予定だという。

「Salesforce LiveMessage」機能。今後はLINEにも対応

今後LINEについては、同社のグローバルの共通機能として、Facebookなどと同じ位置付けで機能強化への対応が行われていくという。

「Salesforce LiveMessage」の画面(左側)

セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアディレクター 御代茂樹氏

セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアディレクター 御代茂樹氏は、「新しいコミュニケーションの台頭により、企業はSNSなどのメッセージングへの対応が急務になっている。メッセージのやり取りは、2年以内に電話を抜くだろうといわれており、メッセージへの対応は各社が行っているが、Salesforceの特徴は、CRMと連携し、相手がどの会社の、どんな人で、過去にどんなやり取りを行ったのか、即座に閲覧しながら対応できる点だ」と述べた。

一方、もう1つの新機能「Einstein Supervisor」は、コールセンターのエージェント(オペレーター)の状況をリアルタイムに把握できる機能。

「Einstein Supervisor」

現在、エージェントの誰が対応中で誰が待機中なのか、一覧画面でリアルタイムに把握できるほか、エージェントの能力や状況、業務量、ワークロードを見て、自動的に作業を割り当てる。そのほか、スーパーバイザーにエージェントの一覧ソート、絞込みによる情報検索、異常察知をサポートする。

画像左右のキャプションはここ

Einstein Supervisorには、同社の人工知能(AI)機能「Salesforce Einstein」(セールスフォース アインシュタイン)が利用されているという。

今後、「Salesforce Einstein」を利用した機能としては、コールセンターのケースを自動分類して効率化する機能や、問い合わせの予測機能などを提供していくという。

Salesforce Service Cloudのロードマップ

御代氏は、「顧客の潮流が変化する中で、企業は新しいカタチでつながる世界を提供しようとしている。そうしなければ、企業は生き残れない。そんな中、企業の現在の課題は部門・システムが分断されていることで、新たに投資を行っても、その大半がシステムの接続に吸い取られてしまっている。セールスフォースの製品は買収した製品も含み、API化されており、すべてを接続できる準備ができており、SalesCloudはService Cloud、Community Cloud、Marketing Cloudに接続できる」と語った。