新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)は2月16日、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)向けに、過去の入場者数などの各種データをもとにAIの一種である機械学習を活用することによって、年間入場者数の誤差が少ない予測モデルを開発したと発表した。

同社によると、2016年J1のシーズン年間入場者数(実績)に対し、試合ごとに予測した来場者数を積み上げた年間入場者数(予測)との誤差が、約0.5%という精度の高い予測モデルを開発することができたという。

予測のための変数には「スタジアム別平均入場者数」「キックオフ時刻、日付」「節フラグ」を採用しいる。

「スタジアム別平均入場者数」では過去のデータから、スタジアムごとの平均入場者数を算出して変数に加え、J2からJ1へ昇格したチームはJ2の平均入場者数を用いている。

「キックオフ時刻、日付」では、キックオフ時刻は1時間単位の区切りとし、「平日、土、日、祝」の4パターンの情報を付与した。「節フラグ」では、入場者が増えやすい一部の特徴的な節を特別扱いしたという。

分析手法としては、重回帰分析をもとに機械学習による予測モデルを構築している。

Jリーグの入場者数の予測モデルの概要

Jリーグは今回の成果を踏まえ、2018年シーズンをめどに、試合日程自動作成システムと年間入場者数の予測モデルを組み合わせることにより、入場者数の増加につながる良い試合日程の実現に期待しているという。