メインストリームの標準的パフォーマンスだがトップスピードは速い

それでは、WDS100T1B0Aのパフォーマンスを実際にベンチマークで検証していこう。用意した環境は、Intel Core i7-6700KとIntel Z170マザーボードを中心に構成した。そのほかの機材については、以下の検証環境の表を参考にしていただきたい。

■今回の検証環境
CPU Intel Core i7-6700K(4.0GHz)
マザーボード MSI Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION(Intel Z170)
メモリ CFD Panram Ninja Q4U2400PSN-4G(DDR4-2133 4GB×2として使用)
システムストレージ Crucial BX200 CT480BX200SSD1(Serial ATA 3.0、TLC、480GB)
電源 Seasonic Xseries XP SS-1000XP

AS SSD Benchmark

まずAS SSD Benchmark v1.9.5986.35387のCompression Benchmarkの結果から。このテストで分かるのは、データ圧縮機能を利用しているかどうかだが、グラフからはそのような傾向は見られない。従来どおりのMarvell製コントローラの性格と言える。

AS SSD Benchmark「Compression Benchmark」の結果

CrystalDiskMark

続いてCrystalDiskMark 5.2.0のスコアを紹介しよう。データサイズ1GiB時は、OS標準ドライバでシーケンシャルリードが平均557.4MB/s、同ライトが511.6MB/s、Intelドライバでシーケンシャルリードが555.7MB/s前後、同ライトが506.4MB/sだった。Serial ATA 3.0接続SSDのなかでも上位に入る速度と言えるだろう。

一方、4K Q32T1時のリードはOS標準ドライバで371.2MB/s前後、ライトは322.2MB/s前後、Intelドライバで380.7MB/s、ライトは315.9MB/sだった。こちらは高速なクラスではあるものの、メインストリーム相当だろうか。

■CrystalDiskMark 1GiB時のスコア
Q32T1 シーケンシャルリード シーケンシャルライト 4Kリード 4Kライト
ドライバ Microsoft Intel Microsoft Intel Microsoft Intel Microsoft Intel
1st 556.8 557.0 502.5 516.1 368.9 371.7 322.0 316.6
2nd 556.3 556.1 509.8 507.6 368.2 385.4 323.2 315.8
3rd 557.0 552.0 515.4 495.5 370.8 385.6 322.3 315.9
4th 557.3 556.7 515.9 499.4 377.4 376.0 323.0 314.9
5th 559.7 556.5 514.2 513.4 370.7 385.0 320.5 316.2
平均 557.4 555.7 511.6 506.4 371.2 380.7 322.2 315.9

データサイズを32GiBに増やすと、OS標準ドライバではシーケンシャルリードでコンスタントに560MB/s台を示し平均563.8MB/s。ただしライトは468.3MB/sへと1GiB時から50MB/s近く落ちた。Intelドライバも同様の傾向だ。4Kに関しては、リードを見ていくとOS標準ドライバは1GiB時と同様だが、Intelドライバでは向上し401.5MB/sとなった。

これはよい傾向だが、一方でライトに関しては、OS標準ドライバもIntelドライバも、1GiB時より100~110MB/sほど落ちる結果となった。こうしたチグハグなところはまだファームウェアのツメが甘いのだろうか。

■CrystalDiskMark 32GiB時のスコア
Q32T1 シーケンシャルリード シーケンシャルライト 4Kリード 4Kライト
ドライバ Microsoft Intel Microsoft Intel Microsoft Intel Microsoft Intel
1st 563.8 563.5 466.8 457.2 369.4 400.9 212.0 213.8
2nd 563.9 563.2 505.8 432.9 370.1 405.2 211.3 217.3
3rd 563.5 560.2 453.9 461.4 369.6 399.5 212.2 216.8
4th 564.0 561.5 446.1 447.1 370.2 398.7 207.9 214.2
5th 563.7 563.7 469.0 467.1 372.3 403.2 212.4 213.3
平均 563.8 562.4 468.3 453.1 370.3 401.5 211.2 215.1

ATTO Disk Benchmark

ATTO Disk Benchmark 3.05では、およそ転送サイズが64KBと128KBの間でトップスピードに達し、以降安定してリードが560MB/s前後、ライトが520MB/s前後を出している。転送サイズが小さい時のリード/ライトのバランスがよく、どちらかが極端に遅いということがないのは、使用シーンに影響されにくいという見かたができるだろう。

ATTO Disk Benchmark(OS標準ドライバ)。1MB以上のリードではこちらが若干速い傾向

ATTO Disk Benchmark(Intelドライバ)。16KB以下のリードではこちらが若干速い傾向