さて、年末年始の渋滞予測について気になっていることだろう。

幅17mのディスプレイ。まさに道路管制の心臓部だ

だが、その前に外山氏が勤めるNEXCO東日本 関東支社 道路管制センターのことについてザッと紹介しよう。この施設は埼玉県にあるが、入館して管制センターの前に行くと、まず目につくのが大型のディスプレイ。このディスプレイは幅17m、高さ5.5mあり、まさに壮観。

首都圏の高速道路にはアスファルトの下に500mから2kmぐらいの間隔で「トラフィックカウンター」と呼ばれるクルマの速度を検知するセンサーが埋め込まれ、そのセンサーがクルマの速度を検知する。その情報がこのディスプレイに送られ、リアルタイムで渋滞情報をモニタリングできるというわけだ。さらに168面のモニター画面が、要所要所のカメラ映像を映し出し、道路の状況を確認できる。

渋滞が起こりにくい地方の場合、「トラフィックカウンター」は各インターチェンジのあいだに1カ所ぐらいしかないらしいが、季節的な要因などで渋滞が起こった場合、普段は落下物や道路の破損状況をチェックする交通管理隊が目視でチェックして報告するそうだ。交通管理隊は、黄色のお馴染みのクルマといえば、わかるだろう。

渋滞分析のスペシャリストが年末年始を見立て

いよいよ、年末年始の渋滞予測について外山氏の“見立て”を披露する。まず、年末だが、帰省の“行き”については、日にちが分散する傾向にあるようだ。これは毎年のことで、今年も例年どおりとなり、特に大きな渋滞は生じないらしい。

問題は帰省から首都圏に帰るUターンラッシュで、今年は2017年1月2日に集中すると、外山氏は予測する。「2日にUターンする場合、早朝や夜間の活用も考えてください」と、外山氏はアドバイスする。場合によっては、3日に渋滞が残ることもあるとみている。

これは、よい情報を聞いた……。あっ、筆者はクルマに乗っていないのだった(笑)。