YouTubeで公開が始まった4K HDR映像は、クオリティは十分に高いものの、客観的な視点から風景などを捉えたデモンストレーション映像なので、さすがに感情移入まではしなかったが、これはこでれまたリビングルームに流しっぱなして、映像のBGM的な使い方ができそうで面白い。筆者は今回ソニーのBRAVIAシリーズでテストしたが、YouTubeの4K HDR動画の表示にはまだテレビ単体で対応していないので、コンテンツ数が少ないとは言え、Chromecast Ultraでその差を確かめることができて良かった。

YouTubeで公開されている4K HDR映像。自然の風景が中心のコンテンツだ

Chromecastにネイティブ対応しているアプリの一覧

Chromecastのプラットフォームには音楽配信系のサービスも続々と乗り入れている。国内の音楽系サービスプロバイダーではAWAがとても積極的に早い段階から対応しているが、Google Homeアプリを通じて音楽をテレビにキャストして流せば、テレビの内蔵スピーカーとは言え、ヘッドホンやイヤホンで聴くポータブルオーディオとはまた違った雰囲気で、部屋の中に好きな音楽を満たせる。ぜひ試してみてほしい。音楽配信サービスの「KKBOX」で楽曲を再生してみたところ、テレビの画面に歌詞が表示されてカラオケ的な使い方もできて楽しかった。

AWAやKKBOXの音源を再生してみた。KKBOXアプリでは楽曲の再生を始めると、邦楽を中心に歌詞を表示してくれるのでカラオケ感覚で楽しめた

スマホの画面全体をキャストすることも可能。アルバムアプリに保存した写真も大画面に表示してシェアできる

スマートOS搭載のテレビなら、Netflixや音楽配信サービスを単体で楽しめてしまうので、あえてChromecast Ultraを別途購入する必要はないかもしれない。しかし、Androidスマホに近い直感的に使える操作感の高さ、対応するアプリの充実ぶりはChromecastシリーズならではの大きな強みだ。シンプルにスマホやPCの画面をミラーリング機能で大きなテレビの画面に映してみるだけでも楽しさや便利さが実感できて、色んな用途に使ってみたくなるだろう。価格も1万円を切っており手頃なので、もしAndroid TVではないスマートOS搭載テレビを使っている方であれば、一度試してみる価値はありそうだ。通常のChromecastとは2倍近い価格差があるので、Ultraを選ぶならやはり手元のテレビが4K HDR対応のものであった方が絶対にいい。