DMM.comが自社ブランド「DMM.make」の家電の販売に乗り出した。第一弾となるのは、4Kディスプレイ。家電ベンチャーUPQからのODM供給になる。これだけ聞くと畑違いの分野になぜ? との疑問が出てくるが、以前から同社がおこなってきた事業の発展によるもの。そこにはどんな思惑があるのか。
DMM.comが家電を出す
ウェブを通じて、様々なコンテンツの提供をおこなっているDMM.comが販売するのは、同社ブランド「DMM.make」の家電第一弾。50、65インチの4Kディスプレイ「DMM.make DISPLAY」だ。
すでに蔦屋家電の店頭やECサイトから先行販売しているほか、DMM.makeのECサイトなどでは、15日から購入することができるように。ほかの量販店での展開も進めていくという。
4K対応の動画コンテンツや、4K動画撮影可能なカメラ・スマートフォンが増加。さらに今後、2018年には4K実用放送(BS放送)が始まる。4Kテレビへの需要の高まりが想定されるが、現在、4Kテレビを購入しようとすると価格があまりに高い。
同社は、専用チューナーは、すでに家にあるテレビのものを使用してもらうということを想定し、ディスプレイだけの販売とすることで、より購入しやすい価格帯を実現、低価格で勝負しようとしている。
ものづくりの支援はその先の流通・販売まで
ブランド名となっている「DMM.make」はDMM.comがおこなっているものづくりのベンチャー支援事業のこと。その中の一組織であるDMM.make Distribution部門から今回の製品が出された。
このDistribution部門は今年の2月に立ち上げられたばかり。海外から日本にユニークな家電製品を仕入れ、販売する、輸入型販売代理店業。それとその逆、日本から海外へ。ユニークな家電製品の流通・販売を支援する輸出型販売代理店業を担う。
同部門ではすでに海外から仕入れた17製品の販売を開始。
ものづくり支援で培ってきた知見から、日本にはないが日本人に受けそうな製品を、プロの目で目利きして、国内に流通させるという部分に乗り出した、ということととれる。