Appleが10月下旬に発売予定のワイヤレスステレオイヤホン「AirPods」。9月のスペシャルイベントで発表され早くも注目を集めています。前編に続き、後編は端末とのペアリング方法や音の遅延、曲の操作などの疑問を検証していきますよ!
不安4:音の遅延はある?
Bluetoothイヤホンでは避けられない音の遅延問題。Bluetoothで音声を送る仕組みの方式により、特に安価なイヤホンでは音のタイムラグを感じることがあります。AirPodsはどうでしょうか?
まずビデオ視聴に関してはまったく問題なし。しゃべくり漫才、サッカー実況、映画「セッション」のドラムプレイとスピード感のあるビデオを中心にテストしましたが、音ズレはまったく感じません。
さすがに音ゲーでは音がわずかに遅れている感覚がありました。「Magic Piano」と「アイドルマスタースターライトステージ」を試したところ、「Perfect」のタイミングでも「Great」に1段階落ちるイメージです。
またBluetoothイヤホンの場合、他の電波に干渉を受けるとまれに音飛びや音切れが生じることがありますが、3日間のレビュー期間中は一度も発生しませんでした。
不安5:複数の端末間でもちゃんと切り替えられるの?
一般的なBluetoothイヤホンをiPhoneにペアリングする場合、iPhoneの設定からBluetoothの項目を開き、イヤホン側はペアリングボタンを押して接続しますよね。これでも十分簡単ではありますが、AirPodsではiPhoneのそばでフタを開けて、画面の指示に従うだけ。次回以降はAirPodsのケースのフタを開けるだけで自動的に接続します。
「レビューがiPhoneばっかり。うちでやりたいのは、iPhone、iPad、Macでシームレスに切り替えられる環境じゃ」とお怒りのAppleファンのみなさま、お待たせしてすみません。AirPodsはiCloudアカウントにひも付くので、同じiCloudアカウントでログインしているiPad ProとMacBookで試しました。
たとえばiPhoneで音楽を聞きながら、iPadのスリープを解除してビデオを再生し始めるとどうなるか?
私が試した環境では、AirPodsからiPhoneの曲が流れたまま、iPadの音が本体から再生されました。つまり勝手にiPhoneからiPadの音声に切り替わるわけではありません。iPhoneで音楽を楽しんでいる途中、子どもがiPadで始めたゲームの音が、いきなり自分のAirPodsから流れ始めたりしたら困りますもんね。
ではiPhoneの音楽をやめて、iPadのビデオ音声に切り替えたいときはどうするか? そのときはiPadのコントロールセンターから、音声の出力をAirPodsに変更するだけです。
Macでの切り替え方もほぼ同じ。メニューバーのBluetoothアイコンやiTunesから、出力先を変更すればOKです。他のデバイスで音を流しっぱなしのままでも、画面から切り替えることで自動的に停止します。
今までBluetoothデバイスを複数の端末で切り替えるのが毎回地味に面倒だったのですが(勝手に解除されていたりするし)、AirPodsは快適で笑ってしまいました。
iPhoneとApple Watchの組み合わせにいたっては、ワンタップで瞬時に切り替えが可能。Apple Watch本体に曲を保存していれば、どちらの端末から再生するかをWatchのミュージックアプリから選べます。