さて、現実的に受信最大速度はどのくらい向上しているのでしょうか? MR04LNは「2CA(2波キャリアアグリゲーション)」対応で受信最大速度は300Mbps、MR05LNは3CA対応で受信最大速度は375Mbpsですが、現在のサービスでは受信最大速度は337.5Mbpsが上限です。また、3CAを利用できる地域はまだ限られており、該当地域であっても状況(時間帯、各周波数帯の混雑具合い)によっては3CAを利用できるとは限りません。

実際、ドコモのPREMIUM 4Gの解説ページには「受信実効速度は53Mbps~91Mbpsです」と記載があります。受信実効速度でMR04LNとMR05LNを比較すれば、その差は大きく縮まることは間違いありません。

今回、ドコモ系MVNO SIMカードの「FREETEL」と、au系MVNO SIMカードの「UQ mobile」を装着して、MR04LNとMR05LNの通信速度を計測してみましたが、下記のとおりそれほど大きな差とはなりませんでした。

■MVNO SIMカードによるMR04LNとMR05LNの実効通信速度(単位はMbps)

MR04LN MR05LN
下り 上り 下り 上り
FREETEL 1回目 14.66 6.85 18.53 2.61
2回目 16.27 5.74 18.02 2.61
3回目 14.52 7.48 15.93 3.36
平均 15.15 6.69 17.49 2.86
UQ mobile 1回目 16.93 4.44 22.61 9.31
2回目 15.93 5.19 17.35 12.45
3回目 16.60 4.80 20.01 10.31
平均 16.49 4.81 19.99 10.69

MR04LNとMR05LNにFREETELとUQ mobileのSIMカードを装着して、午前9時台に埼玉県さいたま市で計測。「iPhone 6s Plus」を5GHz(11ac)帯で無線LAN接続し、回線速度計測アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」で計測を実施しました


MR05LNはMVNO SIMカードで運用する方が多いでしょうから、過度に通信速度向上を期待しないほうがよいでしょう。ではMR04LNからMR05LNに機種変更するメリットはないのでしょうか?