この連載では、ガジェット愛にあふれたライター・ジャイアン鈴木氏が足の向くまま気の向くままに、琴線に触れたガジェットをレビューしていきます。

近ごろのスマホに搭載されているカメラは少し前の専用機顔負けの画質を備えており、また、即座にSNSに投稿できる利便性の高さから、筆者はすっかりコンデジやミラーレス一眼カメラを持ち歩く機会が激減してしまいました。その代わりに携帯するようになったのが「全天球カメラ」です。

リコーの初代「THETA」から、サムスンの「Gear 360」にいたるまで新機種が出るたびに買い換えてきましたが、共通して感じていた不満が閲覧・共有のしにくさ。最新モデルの「THETA S」やGear 360はスマホとのWiFi通信速度が速くなっているとはいえ、それでも撮影後に閲覧するだけでも実測14~15秒ほどの時間がかかります。

この非常にまだるっこしい"間"が存在しない全天球カメラが、今回ご紹介する「Insta360 Nano」。iPhone 6s / 6s Plus / 6/ 6 Plus専用となりますが、Lightning端子に直接接続するので、撮影後に即座にその全天球写真・動画をプレビューし、Twitter、Facebook、LINEなどのSNSで共有できちゃうんです!

Insta360「Insta360 Nano」。実売価格は25,000円前後。カメラ右下にあるのはLEDインジケーターです

ボディはツヤありのプラスチック筐体。背面には電源ボタン兼シャッターボタンが用意されています

Insta360 NanoのサイズはD110×W33×H21mm、重量は約70g。THETA Sが約125g、Gear 360が約152gなので、群を抜いて軽量です。

本体だけで比較するなら、Insta360 Nanoがもっともコンパクトかつ軽量です

搭載するカメラのスペックは、F値2.0、静止画解像度3,040×1,520ドット、動画解像度2,880×1,440ドット。静止画解像度はTHETA SやGear 360よりやや劣りますが、動画解像度は両者の中間に位置します。

主要全天球カメラとスペック比較

Insta360 Nano THETA S Gear 360
F値 F2.0 F2.0 F2.0
静止画解像度 3,040×1,520ドット 5,376×2,688ドット 7,200×3,600ドット
動画解像度 2,880×1,440ドット 1,920×1,080ドット 3,840×1,920ドット
ストレージ microSDカード 内蔵8GB microSDカード
本体サイズ W33×H21×D110mm W44×H130×H17.9~D22.9mm W60.1×H56.3×D66.7mm
重量 約70g 約125g 約152g
バッテリ容量 800mAh 未公開 1,350mAh