「Oracle Social Cloud」「Oracle Marketing Cloud」も導入し活動を拡大
「Oracle Sales Cloud」と同時に導入されたのが、ソーシャルメディア管理のクラウドサービスである「Oracle Social Cloud」だ。現在、家を建てる世代は、Webを活用してある程度検討し、業者を絞り込んでから具体的な見学などを行うほか、新聞広告やテレビCMによるアピールが届きづらいといった傾向があるという。そうした人々に向けて、Webサイトやソーシャルメディアなどを活用すべく、「Oracle Sales Cloud」が導入されたものだ。
「デジタルマーケティングをしたいと考えて、Oracle Social Cloudを導入しました。今のところ、キーワードを変えてトライ&エラーを繰り返している状態ですが、いろいろなことが探れるようになってきました。例えば、リフォーム関連の検索では"台所 リフォーム"という言葉で検索すると思いがちですが、実際は"台所 じめじめ"といった具合に課題について検索しているケースがありました。こうしたことを知っていれば、お客さまが求めているものを的確に勧めることができます」と語るのは、ヤマネホールディングス 経営管理部 情報管理課 課長の佐々木宏氏だ。
顧客の課題を理解していれば、単純にリフォームの要望だと思い込んで最新の設備への入れ替えを勧めるのではなく、さまざまな切り口から適切なアプローチを提案することが可能になる。それが顧客満足度の向上にもつながるはずだ。
「お客さまがどのような情報を欲しているのかを探り、情報を提供するようなブログやメールマガジンも作成したいと考えています。お客さまが住宅取得やリフォームを検討するための情報を提供したいですね」と佐々木氏は語る。
さらに。ヤマネホールディングスではマーケティング業務向けの製品群「Oracle Marketing Cloud」も導入しており、実稼働に向けてデータを蓄積している状態だ。今後、1~2カ月程度で利用を開始することを考えているという。
ユーザーのニーズを把握し、新聞・テレビに変わる媒体としてのWeb活用は当然考えているが、取得したデータを利用した社内教育、商品開発、ミスマッチ改善、既存顧客とのつながり強化による紹介の増加やリフォームの機会増といったことも狙っている。
「まだ現場のフロー自体は変化していませんが、導入したソリューションを活用して行く中でいずれ変化していくと考えています。Oracle Sales Cloudは現場でもよく利用されており、今後の利用拡大も期待できそうです。いずれは1 to 1マーケティングなどにもつなげて行きたいですね」と山根氏は展望を語った。