既報のとおり、MSIはこのほど、同社製ゲーミングノートPCのラインナップ刷新を発表した。これに合わせて、都内で記者説明会を開催し、新モデルの概要について紹介した。
今回発表されたのは、「GT83VR Titan SLI」「GT72VR Dominator Pro Tobii」「GS73VR Stealth Pro」「GS63VR Stealth Pro」「GS43VR Phantom Pro」「GE62VR Apache Pro」の6シリーズ16モデル。NVIDIAの最新GPU「GeForce GTX 10シリーズ」を採用に加えて、製品名の「VR」が示すように全モデルが"VR Ready"である点が大きな特徴だ。
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まずは「GT83VR Titan SLI」「GT72VR Dominator Pro Tobii」「GS73VR Stealth Pro」「GS63VR Stealth Pro」「GS43VR Phantom Pro」「GE62VR Apache Pro」の6シリーズをを国内で展開 |
GTシリーズ
ハイエンドモデル「GTシリーズ」では、「GT83VR Titan SLI」と「GT72VR Dominator Pro Tobii」を展開する。各シリーズの詳細なスペックや価格については、発表時のニュース記事を確認してほしい。
18.4型「GT83VR Titan SLI」では、NVIDIA GeForce GTX 1080をSLIで搭載した「GT83VR 6RF Titan SLI」と、NVIDIA GeForce GTX 1070をSLIで搭載した「GT83VR 6RE Titan SLI」をラインナップする。
新モデルでは冷却システム「Cooler Boost Titan」を採用。2基の29枚羽根ファンと1基の23枚羽根ファンに加え、サーマルパッド、15本のヒートパイプを組み合わせたもので、MSIも「現在考えられる最高の性能」とアピール。ハイエンドGPUのSLIでもしっかりとシステムを冷却できるという。また、SLI搭載のシステムでも安定した電力供給を行うために、2基のACアダプタを利用する。
17.3型「GT72VR Dominator Pro Tobii」は「GT72VR 6RE-018JP」「GT72VR 6RE-019JP」「GT72VR 6RE-020JP」の3モデルをラインナップする。いずれもグラフィックスにNVIDIA GeForce GTX 1070を採用する。
「GT72VR Dominator Pro Tobii」の大きな特長は、アイトラッキング機能「Tobii Eye-X」を備えている点だ。「Tobii Eye-X」は視線を検知してPCやアプリケーションを操作できる次世代ユーザーインタフェース。「Tom Clancy's The Division」や「Assassin's Creed Rogue」といったゲームやWindows Helloも対応しているという。
「GT72VR Dominator Pro Tobii」では、冷却に「Cooler Boost 4」を採用。CPUやGPU、チップセットにヒートパイプを配置し、左右のファンと合わせて熱を効率的に外部へ排出するとしている。
GSシリーズ
薄型ゲーミングノートPC「GSシリーズ」は、17.3型「GS73VR 6RF Stealth Pro」、15.6型「GS63VR Stealth Pro」、14型「GS43VR Phantom Pro」をそろえ、全モデルでCPUにIntel Core i7-6700HQ、グラフィックスにNVIDIA GeForce GTX 1060を搭載する。
「GS73VR 6RF Stealth Pro」は、筐体設計を一新し、19.6mmの薄さとなっている。ディスプレイには、120Hzのハイフレームレートで応答速度5msのパネルを採用。ゲームプレイにおける表示のブレやちらつきを軽減する。また、NTSC 94%の広色域を備える。
「GS63VR Stealth Pro」も筐体デザインを変更。ゲーミングPCながら普通の薄型モデルにならぶ17.7mmで、従来機種や競合モデルからも大幅に薄型化している。
「GS73VR 6RF Stealth Pro」と「GS63VR Stealth Pro」では、冷却システムに「Cooler Boost Trinity」を採用。エアフローを高めたWhirlwindブレードを備えた薄型ファンとヒートパイプにより、効率的な冷却を可能とする。競合との比較では10度以上低い排気を実現したという。
「GS43VR 6RE Phantom Pro」は、従来モデルの「GS40」と同じ筐体を使う一方で、CPUとグラフィックスを強化することで、大幅に性能が向上した。
GEシリーズ
メインストリーム向けの「GEシリーズ」からは、15.6型「GE62VR Apache Pro」を展開する。グラフィックスにNVIDIA GeForce GTX 1060を搭載し、メインストリーム向けのモデルながらVRに対応する。冷却には上位モデルと同様に「Cooler Boost 4」を採用。「メインストリーム向けのモデルで、ここまでしっかりとした冷却システムを搭載しているケースはなかなかない」という。
また、会場には"参考展示"として「GT73VR」が展示されていた。これはNVIDIAが開催したの^とPC向け「GeForce GTX 10シリーズ」の説明会でも、デモ用として用意されていたもので、グラフィックスにNVIDIA GeForce GTX 1080を搭載し、120Hz駆動の液晶パネルやIntel Core i7-6820HK、NVMe対応SSDなどを備えたハイエンドモデルだ。日本国内での展開は未定だという。
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【レポート】NVIDIA、"Pascal"世代のGeForce GTX 10シリーズをノートPC向けに提供