説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『Wi-Fiプロファイルには何が書かれている?』という質問に答えます。

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NTTドコモとau、ソフトバンクの3社は、iPhoneの契約者に対し公衆Wi-Fiサービスを実質無料で提供しています。利用できるWi-Fiアクセスポイントに差はあるものの、利用を開始するときあらかじめ「Wi-Fiプロファイル」をインストールするなど、準備方法はほぼ同じです。プロファイルを導入しておくことで、正当な利用権があることを証明するというわけです。

iPhone向けのWi-Fiプロファイルは、パソコンで開くと「mobileconfig」という拡張子を持つ設定ファイルであることがわかります。XMLというマークアップ言語を使い、アクセスポイントの名称(SSID)や説明、ユーザIDやパスワード、セキュリティの種類などの情報が記載されており、iPhoneにインストールしておくことで接続手続きを自動化できます。予想していたことかもしれませんが、Wi-Fiアクセスポイントに接続するための情報が書かれているのです。

3社が公開しているWi-Fiプロファイルは、複数のアクセスポイントやアカウント情報が登録された「一括設定プロファイル」として扱われます。これにより、SSIDや暗号化方式が異なる複数のアクセスポイントをまとめて登録することが可能になります。

ところで、入手したWi-FiプロファイルをiPhone以外のiOSデバイス(iPod touchなど)に転送すれば、iPhoneと変わらず利用できることになります。しかし、そのプロファイルにはメールアドレスなど個人情報が記録されるため、コピーして他人に渡してはいけません。そもそも、iPhoneにインストールしたプロファイルを取り出すことが難しいため、そのような使いかたはできないものと考えたほうがいいでしょう。

公衆Wi-Fiサービス接続用のWi-Fiプロファイルには、アクセスポイントへの接続に必要な情報が記録されています