ファーウェイは6月26日~29日、中国本社のキャンパスツアーや法人向けICTソリューションの成長戦略について説明するメディア・ツアーを開催。中国・深セン市の本社キャンパスなどを公開した。

中国・深セン市のファーウェイ本社キャンパス

本社キャンパスは広大な敷地で街を形成

左右に建物が並ぶファーウェイ本社

本社キャンパスは中国・深セン市北部郊外の坂田 (バンティエン)地区にあり、東京ディズニーランドの約4倍にあたる200万平方メートルの広大な敷地を有している。ここでは、約5万人を超える従業員が働いている。

本社マップ

本社は1998年から2004年にかけて建設、A~K地区に分かれており、全体で1つの街を形成する。建物としては、本社機能を持つ経営管理センター、社内データを保有するデータセンター、R&Dセンター、試験センター、物流センター、研修センターなどのほか、百草園(バイ・ツァオ・ガーデン)地区には社員向けの寮約3000室や病院、ホテルなどもある。

R&Dセンターには展示ホールもあり、ファーウェイのソリュー ションおよびデバイスが展示されている。

R&Dセンター

R&Dセンターには展示室がある。こちらはICTの展示室

こちらは産業向けの展示室

研修センター。ここには社内組織の1つであるファーウェイ大学もある。内部には服装に関する注意も掲示(右)

試験センター。ここでは主に、製品プロトタイプ試験、研究開発が行われているという

経営管理センター

経営管理センターの近くには池があり、公園のようになっている

こちらは社員食堂(昼食時)

研修センターには、タイや日本食(左)レストラン、カフェ、コンビニエンスストアもある

百草園地区の社員寮(左)とスポーツジムやプールなどがあるクラブハウス(右)。社員寮は非常に人気があり満室状態だという

社員でも訪れたことがある人は少ないという深セン市南山区南油住宅街のファーウェイ創業地(このビルの2階部分)

創業地

深セン市南山区にはファーウェイの創業地が現在も残っている。創業者兼CEOである任正非(レン・ツェンフェイ)氏は1987年、当時勤めていた企業の社宅であったこの場所で仲間6人と創業。当時は電話交換機の輸入販売を行っていたという。現在は別の人が住んでいる。

生産拠点松山湖工場

本社近郊の東莞市(とうかんし)松山湖の工業団地には、同社の世界で唯一の生産拠点「松山湖工場」があり、21000人の従業員が勤務している。ここでは、サーバ、ストレージ、スイッチ、ルータなどを生産している。近く、R&Dの一部も移転してくる予定だという。

松山湖工場

ここでの生産は2009年から開始。建物の設計は日本の企業が行った。日本式のQC(Quality Control)を取り入れ、工場内には「KAIZEN(改善)」の文字もある。社員からの改善提案を促進し、報奨金制度も設けている。毎月、日本のコンサルタントによるチェックも行っているという。その効果で、近く、1ラインでの1日あたりのサーバ生産台数を1500台から1800台に引き上げる予定だという。日本式を取り入れているのは、CEOが日本人の匠の技術に敬意を払っているためだという。