アユートは4月29日、東京・中野サンプラザで開催されている春のヘッドフォン祭 2016にて、Astell&Kernのハイレゾポータブルプレーヤー「AK300」と、レコーダー「AK RECORDER」を公開した。
AK300
Astell&Kernはこれまで、ポータブルプレーヤー第3世代モデルとして、最上位機「AK380」、スタンダード機「AK320」をリリース。AK300はそれらに続くエントリーモデルという位置づけで、AK320をベースに開発された。5月下旬に発売予定で、グローバルでの価格は899ドル。日本での価格は未定となっている。
AK320との主な違いはDACチップの構成だ。AK320が旭化成エレクトロニス「AKM AK4490」を2基搭載しているのに対し、AK300は1基の搭載。再生可能なPCM音源は192kHz/24bitまでで、DSDはPCMに変換して再生する。
内蔵メモリは64GB。AK320の内蔵メモリは128GBなので、こちらもクラス分けを明確にしている。本体側面にmicroSDカードスロット(最大128GB対応)を1基装備している。
Astell&KernブースでAK300とAK320の聴き比べもできた。Astell&Kernのハイレゾプレーヤー第3世代(AK380、AK320)は、音に凄みを持たせる力強さと、今まで聴こえなかった音を細かく拾ってくる繊細さを両立している(と個人的に思っている)のだが、AK300はそのうち前者を受け継いでいる印象だ。上位モデルと比べると解像度や表現力は譲るが、パワフルに鳴らしてやろうという気概がある。「MIDNIGHT BLACK」というクールなカラーリングも魅力的にうつった
AK RECORDER
AK380、AK320、AK300に装着する専用オプションとして、「AK RECORDER」も披露された。これにより、プレーヤーに直接ハイレゾ音源を録音できるようになる。発売は6月で、グローバルでの価格は795ドル。日本での価格は未定だ。DPAのマイクがセットになった「AK RECORDER Stereo MIC Kit for Professional」も用意する。
コンセプトは、「究極の音楽プレーヤーには、究極のレコーディング音源を」。ハンディタイプのレコーダーとして世界で初めて、DSD 5.6MHzやPCM 384kHz/32bitの録音に対応する。入力端子はミニXLR、3.5mmステレオミニ、AES/EBUの3系統。ターンテーブルとフォノアンプをRCAケーブルでつなぎ、アナログレコードの音源をハイレゾ録音することもできる。
プレーヤーからのゲイン調整(マイクは0.5dB、プリアンプは3dBずつ)も可能。4台までのレコーダーをWi-Fiで接続し、ワイヤレスで操作するアプリも開発中だという。
ヘッドフォン祭は、フジヤエービックが主催するポータブルオーディオのイベント。