マイクロアド(MicroAd)は、LEDを搭載した複数台のドローンが、音楽に合わせて空間を動く、光と音で空間をデザインする次世代サービス「Sky Magic」を、4月20日より提供すると発表した。

発表会場では、富士山を背景に三味線に合わせてドローンを動かすデモンストレーションが行われた

「Sky Magic」は、高城剛氏をクリエイティブディレクターに迎え、新たなメディアや広告、エンターテイメントの可能性をさまざまな形で提案していく。現在は、660個のLEDを搭載したドローン25機を使って空間表現しているが、年内には1000個のLEDを搭載したドローン100機を使って実現する次世代のサービスを提供する予定だという。

4月上旬には、山梨県で富士山をバックに屋外でのデモも行っている

ドローンは墜落しても壊れないようカーボンファイバで覆われており、LEDはカーボンファイバ上に取り付けられている。音楽とLEDの制御は飛行とは別系統で、ステージ演出で利用されているDMX512が利用されている。

ドローンを覆うカーボンファイバー

マイクロアドでは、イベント会場、フェスティバル会場、花火大会、ファッションショー、コンサート、球場やラグビー場などの大型スタジアム、テーマパークなどにおける既存の演出に合わせて「Sky Magic」を活用することで、発光した複数のドローンによるロゴやオリジナルの文字や形、動きなど、話題性の高い新たな演出や展開が可能となるとしている。

技術が進歩すれば、将来はスダジアムでこのような空間表現が可能になるという

マイクロアド代表取締役 渡辺 健太郎氏は、これまで未来を感じた瞬間が3回ある語った。1回目は初めてパーソナルコンピュータに触れたとき、2回目がインターネットが登場したとき。そして、3回目が今、これから起こる新しい変化だという。

そして、新しい変化については、「最初の2つはバーチャル空間に入っていって、新しい体験を行うことだったが、3つ目はその逆で、インターネットがリアルワールドに飛び出していくことだ。それは、子供の頃のSFの世界を具現化するもので、新しい革命であり、未来だ」と、「Sky Magic」が3つ目の未来を感じる瞬間だと説明した。

高城剛氏は、「我々は(インターネットによって)サイバースペースの世界で20年間楽しんできた。そろそろ新しい世界にいくべきだ。そう考えたとき目の前に空間があり、リアルの世界を変えることができるのではないかと思った」と、「Sky Magic」のクリエイティブディレクターに就任した背景を説明。

同氏によると、技術的はドロ-ンの数は無限に増やすことができ、2cm単位でコントロールできるという。

また、高城氏は今回の「Sky Magic」について、「いまから3年ほど前、『もうじきカメラが空を飛びますよ』と話しても、聞く耳を持つ人はほとんどいなかった。だから、いま一度『もうじき情報ディスプレイがフレームから飛び出て、空を飛びますよ』と話したい」とコメントしている。

記者の質問に答えるマイクロアド代表取締役 渡辺 健太郎氏(左)と高城剛氏(右)

そして両氏は、「Sky Magic」が描く未来の世界の映像(下記)を紹介して、発表会を締めくくった。