4Kビデオカメラだから切り出せる

HC-WX990の4K画質で卒業式を撮影する最大のメリットは、撮影後に「あとからズーム」で一部をアップにできるということだ。これまでのフルHD画質のビデオカメラでは撮影時にズーム画角などを決める必要があった。しかし、「あとから編集」ができるHC-WX990Mなら、4K画質で撮っておきさえすれば、好きな位置にズームしてシーンを切り出したり、パンして動きを作り出すことができる (編集後はフルHD解像度になる)。

この「あとから編集」機能では、ズームやパンのほか、手ブレの低減なども可能。ちょっと撮影をミスしたとしても、フルHD画質に落とすことで、十分にキレイな卒業式ビデオが作り出せるというわけだ。

あとからズーム機能など、4K画質を活かして編集できるのが「HC-WX990M」の魅力

画面をタップして、ズームするフレームとエリアを選択するだけ

さらに便利なのが4K画質で撮影した動画なら、静止画に切り出しても、非常にキレイということ。もちろん、フレームによってはブレていることもあるが、いちいちビデオカメラを回しながら写真を撮るといったことをしなくても、4K動画から気に入ったシーンを約800万画素の写真として切り出すことができるのだ。

4K動画から静止画を描き出したところ。卒業証書をもらったシーンをしっかりと写真にも収められた

HC-WX990Mは一般的なフルHDビデオカメラと比べると一回り大きいが、実際に手に持ってみると、見た目より軽く感じた。質量は約473gあるのだが、しっかりとした重さがある分、ブレにくいともいえる。ただし、女性の手にはちょっと大きいので、パパが動画担当という場合に向いているだろう。

このほか、明るすぎるシーンや暗すぎるシーンなどでも撮影できるHDR撮影機能やナイトモードを搭載。また、スマートフォンからのリモート操作や、Wi-Fiを利用したワイプ動画撮影など、最新の機能を数々備えている。

4Kはまだテレビの普及もそれほど進んでおらず、手を出しにくいかもしれない。しかし、「4Kが当たり前」となるのは時間の問題。これから家族のイベントを記録するなら、4Kがオススメだ。4K撮影対応のスマートフォンもある時代。ならば、動画を撮るための専用機であるビデオカメラをフルHDで留めておく意味はない。

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