筆者は米国で、iPhone 5sに日本のSIMカードを差し込んで、ローミングして利用してきた。そのためiPhone SEが発表される前に、iPhone 6s Plusと同じ環境で使うことができた。 その際、画面サイズが小さくなったこと以上に、動作が緩慢で、メモリの少なさからバックグラウンドのアプリに切り替えるごとに再起動している挙動にストレスを覚えた。

A9を搭載したことでパフォーマンスが飛躍的に向上。スペシャルイベントでのプレゼンで明らかにされた通り、フィーチャーされる機能も多い。

しかし新しいiPhone SEに対して、パフォーマンスへの不安やストレスは一切感じられなかった。

Appleによると、iPhone 5sと比較し、iPhone SEの処理能力は2倍、グラフィックス能力は3倍に向上したと説明している。プロセッサはA9 1.85GHzで、メモリは2GB搭載されていた。これらはiPhone 6sと同じものが用いられている。

手元にあるiPhone SE 64GBローズゴールドモデルで、GeekBench 3によるテストを5回試した平均は、シングルコアのスコアが2548、マルチコアのスコアが4422だった。これらのスコアは、シングルコアではiPhone 6sの2490よりも、またマルチコアではiPhone 6s Plusの4340よりも、それぞれわずかにではあるが上回る数字だ。

Appleによると、iMovieでの4Kビデオ2本の同時編集に対応し、複雑な3Dグラフィックスを用いたゲームにも対応する。その上、iPhone 5sと比較し、バッテリー持続時間は4割向上した。連続通話時間は14時間に伸び、インターネットは13時間、音楽再生だけなら50時間に伸びた。