Mozillaは、3月8日(現地時間)にFirefoxの新バージョンとなる「Firefox 45」をリリースした。同時にESR(法人向け延長サポート)版もリリースされた。前バージョンの44からは、44.0.1と44.0.2の2つがリリースされている。44.0.1では、以下のの修正が行われた。
- 特定の状況下で保存されているパスワードが削除することがある不具合の修正
- Cookie名に空白文字が利用可能に
- NSS 3.21が必須に
- ネットワークキャッシュに起因するクラッシュの修正
- Service Workerを利用しているページでの WebSocket 使用に関する不具合の修正
- H.264を使用したopus/vorbisオーディオが利用不可に
- Gecko SDKをリリース
- GNU/Linux:グラフィックスに起因する起動時のクラッシュの修正
44.0.2では、以下の修正とセキュリティアップデートが行われた。
- 起動時にハングアップ、もしくはクラッシュする不具合の修正
- サービスワーカーとプラグインの併用による同一配信元違反[最高]
したがって、Firefox 45へのバージョンアップは、44.0.2からとなる。また、2016年のFirefoxのリリーススケジュールも改めて発表された。
- 2016年1月26日:Firefox 44
- 2016年3月8日:Firefox 45、ESR 45(6週間サイクル)
- 2016年4月19日:Firefox 46(6週間サイクル)
- 2016年6月7日:Firefox 47(7週間サイクル)
- 2016年8月2日:Firefox 48(8週間サイクル)
- 2016年9月13日:Firefox 49(6週間サイクル)
- 2016年11月8日:Firefox 50(8週間サイクル)
- 2016年12月13日:Firefox 50.0.1(6週間サイクル、緊急性のあるバグがあった場合必要に応じて修正を行う)
- 2017年1月24日:Firefox 51(直前のリリースの6週間後)
従来のトレインモデルでは、きっちり6週間おきにリリースが行われてきた(例外的に27や34では延期されたこともあった)。進化の早いWeb技術に追従することが目的であった。新たなスケジュールでは、6~8週間という幅を持たせたものとなった。ユーザーや市場のニーズに合わせたリリースが可能になる。また、開発チームや貢献者には、余裕をもって休暇をとれるようになった。
本稿では、インストール手順や新機能などを解説し、Cookieなどを使わない検索エンジンのQwantを紹介する。
Firefox 45のインストール
自動的にアップデートが行われるが、ここでは手動でアップデートを行う。Firefoxメニューの[ヘルプ]→[Firefoxについて]を開くと更新が自動的に開始される。[再起動して更新を完了]をクリックする(図1)。
新規に、Firefox 45をインストールする場合、FirefoxのWebページからインストーラーをダウンロードする(図2)。
[Firefox無料ダウンロード]をクリックし、保存したファイルをダブルクリックして、 インストールを開始する(図3)。
画面の指示通りにインストール作業を進めてほしい。以降で、Firefox 45の新機能や変更点を見ていこう。