凸版印刷は3月7日、全日空商事と共同で訪日外国人旅行者向け「取り置きサービス」の販売を国内の流通業、メーカー向けに開始したと発表した。利用価格は概算で初期費用が10万円~、運用費用は月額10万円~。

同サービスは、訪日外国人旅行者が旅行前に日本の商品を予約し、訪日時に指定した店舗を訪問して、予約にもとづいて取り置きした商品を購入でき、英語、繁体字、簡体字で対応。

取り置きサービスの流れ

訪日前の外国人旅行者は、ANAの現地媒体で2015年11月に全日空商事が開始した「ANA Experience Japan」や機内誌により、ブランドや商品を認知し、訪日時に購入したい商品を取り置き予約する。旅行者は、同サービスに会員登録し、ログイン、サイトカタログを閲覧して、受け取り店舗、受け取り日時を指定して希望商品を予約。

予約が完了すると予約番号が発行され、旅行者は訪日時に指定した店舗で予約番号を提示して、希望の商品を受け取る。特に人気の商品は、店頭在庫が品薄になる場合も多く課題となっていたが、事前に予約を行うことで旅行者は売り切れが心配な限定品、新製品も事前予約により、確実に購入することができるという。

同サービスで商品を販売する流通業、メーカーは旅行者が訪日前にブランドや商品を認知し、商品を事前予約するため販売実績の確保や、予約の反響による売れ筋商品の把握などが可能となる。取り置き商品を受け取る店舗、来店日を指定することで、旅行者を確実に店舗へ誘導し、来店後の購買増を促進するとしている。

凸版印刷は同サービスの基盤となる受発注システムの構築と運用を担当するほか、参加企業への営業拡販を担当する。百貨店やスーパーマーケット、ドラッグストアなどの流通業や、飲料、食料、衣料などのメーカーなど2016年度に10社40店舗の同サービスへの参加を目指す。