Googleは12日(米国時間)、写真共有サービス「Picasa」を終了する計画を発表した。3月15日よりデスクトップ版の提供を終了し、Web版は自動的に「Google Photos」に移行される。

PicasaはGoogleが2004年に買収した写真共有ソフトウェア。Web版とデスクトップ版(Windows、Linux、Mac OS Xに対応)を用意する

Googleには、「Google Photos」という容量制限のないオンライン写真管理サービスを2015年5月に発表した際、ユーザーからPicasaについて将来どうなるのかという質問が多数寄せられていたという。同社は、Picasaを終了してGoogle Photosのみにフォーカスすることで、「モバイルとデスクトップでの連携などGoogle Photosの機能開発に専念し、すばらしい体験を提供できると判断した」と説明している。Google Photosはソーシャルサービスに紐付いた「Google+ Photos」を前身とし、モバイルアプリなどモバイル端末との親和性が強いことが特徴だ。

「Google Photos」

今後の計画として、PicasaのWeb版(「Picasa Web Albums」)においては、保管していた写真や動画をGoogle Photosに自動的に移行する。2016年5月1日以降、同じIDとパスワードでGoogle Photosを利用できるという。Google Photosの利用を望まず、Picasa上のタグ、キャプション、コメントなどのコンテンツを見たいというユーザーに対しては、Picasa Web Albumsのデータにアクセスできるようにし、写真の閲覧や、ダウンロード、削除が可能になるとしている(アルバムの新規作成や編集はできない)。

デスクトップアプリについては、2016年3月15日をもってサポートを打ち切る。その後も使い続けることはできるが、将来のアップデートはない。Google Photosへのマイグレーションをしたい場合は、デスクトップアップロードツールを利用して写真と動画を移すことができるという。なお、これに伴い、Picasa APIの一部の機能も終了となる。