講演では、近く完了するSolidFireの買収の話も飛び出した。SolidFire CEOのDave Wright氏のメッセージ動画が紹介された後、ネットアップの各製品が堅調に成長していることも語られるなど、リーディングカンパニーであることが繰り返し強調された。
JVCケンウッド サプライチェーン・マネジメント部 IT部長 兼 コーポレート・マネジメント部 ダイバーシティ推進部シニアスペシャリスト 梶谷ひとみ氏 |
そうした製品を採用した成功事例として、ユーザー事例が2件紹介された。それのうち、「~グローバル企業でワークスタイル変革を成功させるには~ IT部門がリードするインフラからの変革加速」と題した講演を行ったのは、JVCケンウッド サプライチェーン・マネジメント部 IT部長 兼 コーポレート・マネジメント部 ダイバーシティ推進部シニアスペシャリスト 梶谷ひとみ氏だ。
2007年からネットアップのファイルサーバを採用してきたというJVCケンウッドは、Windows XPのサポート終了に伴いクライアントPCへの膨大な投資が必要となったことを契機に、ワークスタイル変革に取り組むことになったという。
「役員が社内を回った時、外回りの多い部署では使用されていないPCが数多くあることを指摘しました。その割には新規のPCを導入したいというリクエストが絶え間なく出ていました。なぜPCが必要なのか、PCに依存する働き方でよいのか、そもそも働き方から考えようということになり、方針として働き方そのものを変えることを目指しました」と梶谷氏。
VDIを導入するにあたって、影響力の高い部署へのパイロット導入を行いながら、全社導入に向けた現状・ユーザー分析を実施。業務タイプごとのワークスタイルを分類し、生産性を上げるグループと営業部門と、1人1台のPCが必要または専有PCが不要な従来型の働き方を継続する部門、それ以外の働き方改革の対象となる部門に分けた。その分類をさらに分析して割り当てるべきデバイスを判断。最終的にマスターイメージを1種に絞りこみ2カ月で段階的なリリースを実現したという。
「ネットアップのフラッシュストレージを利用していますが、2月1日、月初の月曜日の朝9時に何のストレスもなくVDIが利用できました。ネットアップのストレージを高く評価しています。CADのCDI化にも取り組みましたが、こちらもネットアップのストレージで何のストレスもなく利用できています」と梶谷氏は満足度を語った。
クロージングを担当したのは、米国NetApp アジア太平洋地域プレジデント 兼 シニア バイス プレジデントを務めるリック・スカーフィールド氏だ。
「世界を変えるために必要なのはデータ、データがなければ世界は始まりません。そして最も重要なデータに関わる事象は、システムが背景にあって、きちんとデータとして管理されているということです。生成されたデータが管理され、そこからどういう価値が生まれるかが重要です。それがData Fabricの真髄になります」と語ったスカーフィールド氏は語った。