iPhoneはいわゆるスマートフォンであり、携帯電話としての役割は切っても切れない関係にある。だから音声通話機能は重要であり、いつでもどこでもつながること、相手と自分の声が互いに届くこと、かつ通話品質に優れることが暗に求められる。

それだけに、キャリアの音声通話を行うアプリ『電話』はよく練りあげられている。電源がオンで電波が届く状態でさえあれば、ボタンをタップする程度の反応で通話を開始できる。受信時にスリープしていようがアプリを操作していようが、状態を適切に判断し通話モードに切り替えてくれる。

Bluetooth経由で音楽を聴いているときも同様、iPhoneは相手の声をBluetooth機器から出力してくれる。このしくみにより、いわゆるハンズフリー通話も意識せずに実現できる。ヘッドホンで音楽を聴いているときはヘッドホンから、クルマを運転しているときはカーステレオのスピーカーから相手の声が聞こえるのはそのためだ。

しかし、"あるべき場所"以外から声が聞こえてくることには、どうしても違和感がある。自分はiPhoneに向かって話しているのに相手の声はヘッドホンや外部スピーカーから聞こえるというのは、やはり不自然かもしれない。

相手の声はiPhone内蔵スピーカーで聞きたい場合には、通話画面で「スピーカー」ボタンをタップするのがオーソドックスな方法だが、毎回タップするのは面倒。そんなときには、「通話オーディオルーティング」の設定を見直そう。初期設定では「自動」に設定されているため、電話を受けた時点で利用している機器に声を出力してしまうが、ここで「スピーカー」を選択しておけば、音声通話のとき相手の声は必ず内蔵スピーカーから聞こえるようになる。いつでも電話は内蔵スピーカーで受けたい、そんなユーザのための設定術だ。

操作手順をカンタン解説

1 音声通話時に相手の声を内蔵スピーカーで聞きたい場合、「スピーカー」をタップすればいいが、いつも手動で切り替えるのは手間がかかる

2 相手の声をいつも内蔵スピーカーで聞きたい場合には、『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」の順に画面を開き、「通話オーディオルーティング」をタップする

3 「スピーカー」を選択しておくと、電話を受けたときにスピーカー/ヘッドホンを接続しているかどうかに関わらず、相手の声はiPhone内蔵スピーカーから聞こえるようになる

(提供:iPad iPhone Wire)