米国ではクレジットカードともに、デビットカードも利用されている。クレジットカードにはいわゆる信用情報が必要となり、所得によってはカードが作れない人々もいる。筆者も米国での生活立ち上げの際、社会保障番号(SSN)、つまり米国におけるマイナンバーを持っていなかったため米国発行のクレジットカードは作れなかった。

ただ、銀行口座を開設するとついてくるATMのカードには、ビザなどのクレジットカードブランドと16桁のカード番号が入っており、クレジットカードなしでもカード利用は可能だった。しかしながら、不正利用のリスクはクレジットカードと同じであるため、ほぼ全く使わなかった。

デビットカードの場合、使った金額は銀行口座から直接引き落とされるため、クレジットカードのような支払い猶予もなく、口座からお金が、その時点では消えてしまうからだ。とはいえ、デビットカードもApple Payに登録することができ、クレジットカード以上にリスク管理の面で効果的だった。

米国に来て新鮮な体験は、小切手を使うようになったことだ。家賃の支払いや医療費の一部、友人への立替代金の支払いなどは、自分で小切手を書いて送るようにする。米国の銀行のATMは小切手の読み取りに対応しており、ATMだけで現金化が可能だ。

Appleは、デビットカードや小切手についても、Appleは参入してくることになるだろう。Wall Street JounalやReutersは、Appleが個人間送金で銀行と協議しているとのニュースを出している

また、iOS 9で「Passbook」アプリを「Wallet」と名称変更し、単なるチケットホルダーから財布へと変化させている点も示唆を与えてくれる。