デジタル一眼カメラでは、本体の右肩や左肩に備えたモードダイヤルで、「オート」や「絞り優先」など撮影モードを切り替えることができます(参考記事)。今回はその撮影モードのひとつ「Pモード」を紹介します。
Pモードは「プログラムオート」、または「プログラムAE」と呼ばれるもので、絞りもシャッタースピードもカメラが決定してくれるモードです。オート(全自動)モードと大差ないように思えますが、Pモードでは絞りやシャッタースピード以外の項目をかなり細かく設定できます。
たとえば、ストロボのオン/オフがそうです。オートモードだと暗い場所になると自動的に発光しますが、プログラムオートだと撮影者がオンに設定しない限り発光しません。また、ISO感度の調整も自由に行えるので、ノイズを抑えるためにISO感度を低くするといったこだわりも反映できます。そのほか、ホワイトバランスやドライブモードなど、オートでは変更できなかった部分を自分の意図に合わせて設定可能です。
Pモードのポイントは「重要な露出部分をカメラまかせにできる」ということです。
ストロボを使わず、気軽に撮影できるので、スナップ撮影にはもってこいのモードです。また、露出部分をカメラが決めてくれるので、絞りとシャッタースピードの関係を学ぶのにも適しています。
ここで加えて説明したいのが、プログラムオートならではの機能「プログラムシフト」です。シャッターボタンを半押ししてフォーカスと露出が決まった段階で、電子ダイヤル(機種によって変わります)を操作すると、カメラが決めた絞り値を変更することができます。絞り値を変更すると、つられてシャッタースピードも変化するので、関係性が手に取るようにわかります。
絞りとシャッタースピードはカメラが決めてくれるので、スナップ撮影に便利なモードです。写真は「東京ラーメンショー2015」の会場。プログラムAE (F13 1/500秒) ISO400 WB:オート 焦点距離:18mm |
ISO1600にして、ストロボを発光させずに撮影。ISOオートで最大感度を設定しておくのも便利です。プログラムAE (F4.5 1/50秒) ISO1600 WB:オート 焦点距離:31mm |
左の写真の絞りとシャッタースピードは、F.3.5 1/125秒。右の写真はプログラムシフトで絞りを開けたもので、F2 1/320秒 |
■今こそ知りたいデジタル一眼の基本 バックナンバー 一覧へのリンク |
---|