5日、アップルとフランスの老舗メゾン・エルメスとのコラボレーションで生まれた「Apple Watch Hermès」が発売となった。取り扱い店舗は、Apple Store 表参道/銀座/心斎橋/at Isetan Shinjuku、Dover Street Market Ginza、Hermès 銀座、Hermès 大阪御堂筋の7店舗。売れ行きは好調な様子で、表参道では午前中に在庫がなくなったモデルもあった。
「Apple Watch Hermès」は、9月9日のアップルのスペシャルイベントで発表となった。"Simple Tour"、"Double Tour"、"Cuff"という3ラインでの展開で、通常のApple Watchと異なりケースの裏蓋部分とストラップの裏側に"Hermès"と刻まれている。Double Tourは38mmモデルのみで、フォーヴ色のヴォー・バレニア、ブルー・ジーン、カピュシーヌ、エタン色のヴォー・スウィフトの4タイプ、Simple Tourは38/42mmモデルに、フォーヴ色のヴォー・バレニア、または黒のボックスカーフの2タイプ、38mmモデルはカピュシーヌ色のヴォー・スウィフトを選ぶこともできる。Cuffは42mmモデルとフォーヴ色のヴォー・バレニアの組み合わせのみ。価格はDouble Tourが158,000円、Simple Tourは38mmのモデルが138,000円、42mmのモデルが158,000円、Cuffは188,000円となっている(いずれも税別)。いずれのモデルもストラップとケース部の別売は行われない。また、このモデルのみで使用できるWatchフェイスが内蔵されており、Hermèsの腕時計「クリッパー」「ケープコッド」「エスパス」にインスピレーションを得たデザインの文字盤を利用できる。
発売当日、筆者が尋ねたのはApple Store 表参道。予約無しの購入が可能ということもあって、開店から多くのファンが詰め掛けた。筆者は前述の9日に開催されたスペシャルイベント後のハンズオンで、Cuffしか試着できなかったので、ずっと気になっていたDouble Tourを手にしてみた。
Double TourはHermèsの定番腕時計でも採用されているデザインのストラップだ。今から15年ほど前、当時のクリエイティブディレクター、マルタン・マルジェラのアイディアで生まれ、現在でもブランドの顔とも言える位置づけでラインナップされている。ストラップの質感はHermèsの製品そのもので、高級感にうっとりしてしまう。一回巻いたところで、左に出して二回目を巻くか、右に出して巻くかはお好みでとのことだ。アップルのWebサイトでは左に出して巻いているようだが、どちらで巻いてもセンサーの稼動については関係ないようである。但し、大柄な男性が二回巻くにはストラップの全長が、やや短いので、細身の方、華奢な方限定かなという気がした(言い方を変えると、女性向けのモデルとも)。
化粧箱もこのモデル向けに特別な仕様になることはアップルのWebサイトで分かっていたが、ショッパーも写真の通り、特別なものが用意されている。
売り上げはどのショップも好調のようだが、表参道では午前中のうちに品切れになるものも出ていた。なお、Apple Store 表参道/銀座/心斎橋/at Isetan Shinjukuでは、今回発売となったApple Watch Hermèsはもちろん、全てのモデルが用意されているので、他のも気になるという向きにはおススメだ。Apple Watch Hermèsに先行して販売が始まった「Apple Watch Sport」のローズゴールドとゴールドという新色も、すぐに試着できる。今回の取材では、ペアで購入する人も何組か見かけた。クリスマスシーズンにカップルで揃えるのも良いのではないだろうか。