instax mini 70の概要は別記事『富士フイルム、自分も背景もキレイに撮れるインスタントカメラ「チェキ」』を参照していただくとして、そのシンプルなデザインやスポーティーなイメージの3色で展開するボディーカラーから、従来のチェキとは一線を画した印象を持たれた方も多いだろう。

富士フイルム イメージング事業部 統括マネージャー 種田進氏

富士フイルム イメージング事業部 統括マネージャー 種田進氏は、instax mini 70のポジショニングについて次のように語る。

種田氏「今まで、チェキといえば、イベントや結婚式の2次会の便利アイテムというイメージが非常に大きかった。そこでinstax mini 70は、20代から30代の男性と女性が普段から持ち歩き、日常を楽しく撮影するクールなアイテム、というコンセプトで商品化したのです」

つまり、10代の女性や若いママから愛されている優しい雰囲気の「instax mini 8」、大人のガジェットとしてクラシックな雰囲気を纏う「instax mini 90」の間を補完する製品のようだ。ちなみにinstax mini 70は、ミラーレスデジタルカメラ「X-T10」「X-A2」など富士フイルムの主要8製品とともに、2015年度グッドデザイン賞に選ばれている。

可愛いデザインで女性に人気の「instax mini 8+」

【左】大人のガジェットとして人気の「instax mini 90」。【右】従来のラインナップで弱かったスポットを補完する商品がinstax mini 70だ

「結婚式の2次会の王道アイテム」という従来のチェキのイメージを大きく変えたいとのこと

instax mini 70は2015年度のグッドデザイン賞

なお、instax mini 70の開発に伴い、富士フイルムは欧米やアジアでユーザー調査を行い、現行の機種に対するユーザーからの改善希望点やニーズを洗い出したという。

種田氏「普段使いに向いたデザインが欲しい、室内でフラッシュを使うと背景が暗くなりがち、instax mini 90のように機能が多いと使い切れない、流行りの自分撮りがしたい、などの声が聞かれました。instax mini 70は、これらの声をフィードバックしています」

【左】欧米・アジアでユーザーニーズを調査し、開発に反映。【右】フラッシュ使用時の背景がきれいに写る「背景きれいフラッシュ」を搭載

【左】セルフィー(自分撮り)モードも搭載。モードを変更すると自動的に焦点距離などが調整される。【右】そのほかにも多彩な撮影機能を搭載している