2015 Samsung SSD Global Summitでのプレゼンテーションを紹介しつつ、950 PROについてもう少し詳しく見ていく。V-NANDや950 PROに関するプレゼンテーションを行ったのは、韓国サムスン・エレクトロニクスのBrand Product Sales Group、Doh Young Jeong氏だ。
今回発表された950 PROは、すでに出荷済みの「SM951」をベースとしている。SM951はエンタープライズ領域やOEM向けのSSDで、M.2フォームファクタ、NVMe、PCI Express Gen2/Gen3と、基本的なハードウェア仕様は950 PROと変わらない。トリプルコアのコントローラ「Samsung UBX」も同じだが、950 PROが搭載しているものは、コンシューマ用途向けにチューニングしているとのこと。
Doh Young Jeong氏のプレゼンテーションに話題を戻すと、意外に話を引っ張りつつ、まずは第3世代3D V-NANDを簡単に紹介。この第3世代3D V-NANDは、既存製品である2.5インチSATAプラットフォームの「Samsung SSD 850 PRO」と「Samsung SSD 850 EVO」にも搭載される見込みだ。2016年の早い段階で、両モデルは1台で4TBの容量を実現するとした。同様に、M.2フォームファクタの「Samsung SSD 850 EVO M.2」も、2016年の早々に1TBモデルが登場するようだ。新モデルとなる950 PROは、発表段階では最大512GBだが、こちらも1TBモデルがリリースされるだろう。
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「Flash Memory Summit 2015」において、Samsungは第3世代3D V-NANDを発表。1チップで256Gbitを実現し、コンシューマ向けSSD製品の容量がもう一段階、アップする |
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現行製品の「Samsung SSD 850 PRO」と「Samsung SSD 850 EVO」は、2016年に4TBモデルが登場する予定。つい先日(2015年8月7日)、両者の2TBモデルが発売されたばかりだが、1台の最大容量がさらに増える |
また、これまで「3D V-NAND SSD」と呼んでいたものを、「V-NAND SSD」ブランドとして再構築する。製品自体は変わらないが、店頭に並ぶ製品は徐々に新しいパッケージへ置き換わっていく。以下、プレゼンテーションのスライドで950 PROの詳細を紹介する。
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そして「950 PRO」の出番。ここまでかなり引っ張ってきたので、会場から歓声が上がる。偏見+経験だが……、欧米のメディアは反応や歓声が大きいような気がする。発表会場でもくもくとメモを取り、PCのキーボードを叩き、写真を撮るのに精一杯の筆者からすると、その楽しみ方はある意味うらやましい |
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【左】950 PROのキーコンポーネントには、コントローラのUBX、第2世代V-NAND(MLC)、キャッシュメモリのLP-DDR3を挙げる。これまでもそうだったように、これらはすべてSamsung製。【右】フォームファクタはM.2を採用。繰り返すが、「M.2」「PCI Express Gen3 x4」「NVMe」というのが、950 PROの大きなポイント |
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パフォーマンス比較。写真左はシーケンシャルアクセス、写真右はランダムアクセス(4KB・QD32)。棒グラフの濃い青が950 PROの512GBモデル、薄い青が950 PROの256GBモデル、黒がSATA3(6Gbps)の2.5インチ「Samsung SSD 850 PRO」 |