iPhoneの心臓部は新型「A9」

iPhoneはiPhone 4以降、心臓部となるCPU(SoC)に自社設計の「Apple A」シリーズを採用しており、毎年アップデートを繰り返している。現行のiPhone 6には「Apple A8」が搭載されているが、今年はこれが「Apple A9」にアップデートされる見込みだ。 A8からA9へのアップデートでは主に製造プロセスの微細化が行われ、コアが小型化し、そのぶん得られたスペースにメモリが増量される見込み。現在のiPhoneはメモリ1GBだが、これが2GBになると見られている。性能面での向上はさほど大きくはなく、iPhone 6と比較して20~30%程度になりそうだ。組み込みのGPUについては世代が新しくなるため、50%以上の向上が見込めそうだ。

ハイエンドのAndroid端末ではメモリ3GB、4GBといった端末も登場しているが、メモリ管理の違いにより、iOSは小さなメモリで十分性能が引き出せる。それでもメモリ容量が増えるのは、処理するデータ量が増えることが見込まれるためだ。

ディスプレイは感圧操作に対応

ディスプレイサイズは現行の4.7インチおよび5.5インチで変更はなく、解像度も現行のままとなる。Android陣営ではWQHDや4Kまで登場してきたが、iOSはアプリ開発者に解像度に合わせたリソースを要求するため、縦横比などを厳密に管理している。昨年新しい解像度を追加したばかりなので、連続で変更することは考えにくい。

大きな変更点はApple WatchやMacBookシリーズのトラックパッドで採用された感圧式の「Force Touch」の採用だ。強く押すことでメニューを表示したり、特殊な動作を可能にする機能だが、iPhoneにもこれが追加されるだろう。この機能の追加により、ボディが若干厚みを増すとも言われているが、0.1~0.2mm程度ということなので、ほとんど気にならないだろう。ただし、あまりカッチリとしたケース類は新型対応が必要になるかもしれない。