ワコムは、手書きノートをデジタル化し、アイデアを編集・共有可能にするスマートフォリオ「Bamboo Spark」3モデルを発表した。発売時期は2015年10月。販売店舗は全国の量販店および同社のWeb通販ショップ「ワコムストア」。ワコムストア参考価格は1万7,800円(税抜)。
「Bamboo Spark, with gadget pocket」 |
「Bamboo Spark, with tablet sleeve」 |
「Bamboo Spark, with snap-fit for iPad Air」 |
「Bamboo Spark」は紙の上に書いた文字や図をリアルタイムにデジタル化し、編集・共有することができる、1024筆圧レベル対応のいわば"デジアナ文具"。A5サイズのノートに専用のボールペン「スマートペン」で書いた内容を、手軽にデジタルデータへ変換できる。スマートフォン、ペン、名刺、紙などが入るガジェットポケットつきモデル「Bamboo Spark, with gadget pocket」、スマートフォンやタブレットなどが入れられるタブレットスリーブつきモデル「Bamboo Spark, with tablet sleeve」、iPad Air 2専用モデル「Bamboo Spark, with snap-fit for iPad Air」(同モデルのみワコムストア専売)の3モデルが展開される。
同製品には本体に同社独自の電磁誘導方式(EMR <Electro-Magnetic Resonance>)デジタイザーが搭載されており、その上にノートをセットして、デジタイザーと呼応する「スマートペン」を使って筆記を行うことで、高精度の「デジタルインクデータ」を生成。そのデータが本体のボタンを押すことでクラウド上に保管される。
また、同製品は専用アプリ「Bamboo Spark app」(iOSまたはAndroidデバイス)と併せての利用が推奨されており、手書きのメモやノートを書いてから「Bamboo Spark」中央に位置するボタンを押すことで、その情報がデジタル化され、アプリ上に保存される。オンライン同期は利用の絶対条件ではなく、オフライン下ではノート100枚分までを本体に保存できる。クラウドに保存したデータは、友人や同僚などと共有したり、編集したりできる。ちなみに、「デジタルインクデータ」を生成するにあたり、ペンは専用品である必要があるが、ノートは対応品のほか、読み取り範囲(A5サイズ)以内で、約50枚(5mm前後)以下の厚みであれば利用可能となっている。
保存されたデータは「Bamboo Spark app」や同社のノートアプリ「Bamboo Paper」などで編集可能。同社の無料クラウドサービス「Wacom Cloud」にアカウント登録することで、PCやMacなど、さまざまなデバイスからデータにアクセスでき、同社のWebポータルサイト「Inkspace」を使うことでコンテンツを1カ所にまとめて整理し、ファイルをJPEG、PDF、WILLの3つの形式で保存できる。こうしたワコムのクラウドサービス・アプリからなるエコシステムでの利用のほか、EvernoteやDropboxなどのアプリに同期可能だ。
本体は2.5時間のUSB充電で約8時間使用でき、専用の「スマートペン」のボールペンのインクの持ちは約3カ月間となっている(別売の交換芯あり)。ワコムのコンシューマー製品担当シニアバイスプレジデント、マイク・ゲイ氏は、同製品について「ワコムは2016年も引き続き、手書き文字認識など先進的アプリケーションなど、より進化したBamboo Spark対応アプリ機能を開発していく予定です。製品をご利用いただくみなさまの要求に応え、さらに進化を遂げていきます」と述べている。