ATTO Disk Benchmark 2.47の結果も優秀

最後に「ATTO Disk Benchmark 2.47」を利用して、転送速度を計測してみた。ATTO Disk Benchmarkは、比較的高い値が出やすいテストだが、WD40E31Xでは、転送サイズ8MBでのリードが166.370MB/s、ライトが156.674MB/s、WD10J31Xでは、転送サイズ8MBのリードが114.227MBs、ライトが114.471MB/sと、優秀な結果であった。少し古いWD10WADSでは、同じ転送サイズ8MBでのリードが89.627MB/s、ライトが80.854MB/sであり、2.5インチフォームファクターのWDJ31Xのほうが高速であった。

ATTO Disk Benchmark 2.47の結果

WD40E31X(3.5インチ4TB)

WD10J31X(2.5インチ1TB)

WD10EADS(3.5インチ1TB)

HDDに比べて実使用での体感速度は高速であり、コストパフォーマンスは優秀

WD Blue SSHDは、ウエスタンデジタル初のSSHDであり、SSDの高速性とHDDの安さを両立させた製品である。SSHDの快適性は、単純なシーケンシャルリードやライトの結果には表れにくいのだが、AS SSD Benchmarkのファイルコピーテストのような、実使用に近いテストでは、HDDよりも格段に高いパフォーマンスを叩き出す。また、同じアプリケーションを何度か起動することで、キャッシュのヒット率が上がり、起動時間の短縮が期待できる。

試用した時点での2.5インチ1TBモデル「WD10J31X」の実売価格は10,500円前後、3.5インチ4TBモデル「WD40E31X」の実売価格は21,000円前後であり、同容量のHDDとの価格差はわずかだ。8GB NANDフラッシュ搭載による、体感速度の向上を考えると、コストパフォーマンスも高い。

もちろん、純粋なSSDと比べればパフォーマンスは及ばないが、HDDから換装することで、その恩恵は十分に感じることができる。例えば、500GB程度のHDDを搭載したA4ノートPCを使っていて、容量が心許なくなってきたので、より大容量のストレージに変えたいが、1TB SSDを買うほどの予算がないというユーザーには最適であろう。