CPU・GPU・ストレージの基礎体力を調べてみる

それでは「NEXTGEAR-MICRO im550PA6-SP2」のパフォーマンスチェックに入るが、一つ強調しておきたい点は、本機のOSはWindows 7 Home Premium(64ビット版)のみ提供される、という点だ。この原稿執筆時点ではWindows 10は発売前だが、ちょっと古めのゲームの中には最新の10はもちろん8.1でも不具合が懸念されるものもある。確実にゲーム資産を新PCに移行させたいなら、7の選択は大正解。あとから10へのアップグレードパスは残されているのだから、しばらく様子を見てから10へ移行しても遅くはないのだ。

まずはWindows 7らしく「Windowsエクスペリエンス・インデックス」で基礎体力をチェックしておこう。

Windowsエクスペリエンス・インデックスのスコア。ストレージが一番低い理由はHDDだからだ

CPUとGPUの性能は申し分ないが、ストレージがHDDなので読み書き性能の低さだけが指摘されている。ただ1本で30~60GBに達する最近の大作ゲームが出ている現状を考えれば、半端な容量のSSDを組み込まれるより潔い。起動時の読み込み待ちを短くしたいなら、BTOでSSDを追加するのがオススメだ。

ではCPU・GPU・ストレージそれぞれのパフォーマンスを「CINEBENCH R15」「3DMark」「CrystalDiskMark」で調べてみる。GeForce系との性能差が気になる場合は、ベースマシンが微妙に異なるがこの記事あたりと比較してみよう。

「CINEBENCH R15」のスコア。シングル・マルチコアともに良好な値を示していることから、CPUもしっかり冷えていることが窺える

「CINEBENCH R15」はCPUの計算力を見るテストだが、今のゲームには高い計算力が欠かせない。最新ゲーム用なら最低Core i5以上でないとGPUの足を引っ張り始めるが、その点、本機なら標準で最速のCore i7なのでその心配は無用。Windows 10のDirectX12対応ゲームになると、CPUの使われ方もマルチスレッド志向が強まるので、4コア8スレッド処理可能なCore i7-4790Kがあれば安心だ。

「3DMark」のスコア。Radeon最速のFury X搭載だけあって、どちらもかなり高いスコアが出ている

「3DMark」はDirectX11ベースの描画負荷をかけるテスト。Fire Strikeで9000ポイント以上出れば、筆者の経験上、大抵のゲームでフルHD&最高画質設定での快適プレイが期待できる。Radeon最速のFury XといえどFire Strike Ultraでのスコアは4000ポイント未満となったが、これは画質中~やや高設定なら4Kでもゲーミングが可能になる程度のスコアだ。

「CrystalDiskMark v4.1.0」の結果。上4つの数値に注目しよう

本機はWindowsエクスペリエンス・インデックスでも示された通り、ストレージの性能が弱点となる。「CrysalDiskMark」でもシーケンシャルリード200MB/秒に対し、ランダム4Kリードだと1MB/秒台まで低下する。特に「GTAV」(Grand Theft Auto V)のようなゲームでは1分近く読み込み待ちが発生するのは残念だ。可能な限り追加のSSDに予算を割いておきたい。